中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

質問と答弁(10月1日、午前)。4,高齢者施設に入所中の方の投票権の保障について

2021年10月6日 3:00 pm
カテゴリ: 活動報告

質問と答弁(10月1日、午前)。4,高齢者施設に入所中の方の投票権の保障について

10月1日、午前に「4.高齢者施設に入所中の方の投票権の保障」について質問を行い、答弁を受けました。

4,高齢者施設に入所中の方の投票権の保障について

 先の知事選において投票をすることができなかったという相談が高齢者施設の入居者や家族から寄せられました。感染防止のため外出制限をしている高齢者施設では、選挙であっても外出することが認められず投票を断念したとのことでした。

そこで選挙管理委員会委員長にお越し頂きました。選管の指定を受ければ、施設内で不在者投票ができますが、入居者50人以上という目安や、選挙の秘密が保障されるスペースや人員が確保できるかといった要件があり、6月18日現在で指定されている高齢者施設は191にとどまっています。

郵便投票も要介護5など高い介護度に限られているのが現状です。不在者投票所の指定がされていない高齢者施設にご家族が入所中の方は、選挙のため外出したいと申し出たら、「施設全体のルールなのでできればやめてほしい」とスタッフに困った顔をされ、あきらめるしかなかったと語られました。

また他の方は、「コロナを持ち込むことになったらどう責任とるのか」と言われ、それ以上はお願いできないという辛い心情があったようです。地元の選管にも相談されましたが現在も状況は変わっておらず「次もあきらめなくてはいけないのかな」と絶望感を持っていると語られました。

2月7日の朝日新聞の声欄に岐阜県在住の方が同様の思いを投書されているということで資料をいただきました。「県の感染症対策本部に事情を伝えなんとかならないかと迫ったが、投票は不要不急の外出にはあたらないものの、外出の可否は各施設の判断に任せているとのことだった」と、ご自分のお母様が2度にわたり投票する機械を奪われたことを投書されておられます。

投票率向上を呼びかける一方、投票したくても投票できない、コロナ禍特有の問題が浮上しています。施設側としては県や市から感染対策の徹底を要請され、外出制限という過剰な対応を取らざるをえなかったのかもしれませんが、投票のため外出するにあたり「何を避けるべきでどうしたらリスクを抑えられるか」科学的な根拠に基づいて判断されたか疑問を持つものです。

施設側は投票行動を禁止することは法的には不可能ですが、入所を断られるかもしれないという入所者にとっては投票の権利を実質奪われてしまっているのと同じですので、選挙管理委員会委員長に2点、伺います。

1.投票権保障のための取り組みについて「選挙は不要不急の外出にあたらない」ということを、一般的な広報だけでなく高齢者施設に対して呼びかけていく必要があるのではないでしょうか。選挙期間中、入所者の選挙権を守るためどういった取り組みをされるか伺います

[答弁 選拳管理委員会委員長]

国は「選挙は民主主義の根幹であって、不要不急の外出には当たらない」としており、投票所における感染防止対策の内容と併せて、十分に周知するよう、各選挙管理委員会に求めています。そのため、これらについて啓発活動の中で広く周知してまいりますが、議員ご指摘の事案を踏まえ、高齢者施設に対しては市町村選挙管理委員会と連携のうえ、積極的な周知に努めてまいります。

具体的には、不在者投票施設に指定されていない施設に対し、投票所は、換気や混雑時の入場整理など徹底した感染防止対策を講じでおり、安心してご来場いただけること。そして、入所者から投票の申出があった場合には配慮いただきたいこと、の2点について、市町村選挙管理委員会から直接お伝えしてまいります。

更には、公示日前後にも文書で同内容についてお伝えする予定としております。今後、このような取組みを進める中で、状況把握に努め、施設が外出を制限するような事例を把握した場合は、市町村選挙管理委員会と連携して、入所者等の投票機会の確保を働きかけてまいります。

 <質問>(2)外出制限を行っている高齢者施設の実態把握と施設に寄り添った支援について

高齢者施設の中には、施設独自のサービスで投票所まで安全に送迎をし、移動中の感染リスクを抑えながら投票の権利を守っている所もあります。その一方、選挙管理委員会が投票所の感染対策の周知や投票の呼びかけを行っておられるものの、先ほどご紹介したように投票所への外出を制限する施設もあります。

施設側の実情を把握しないとなかなか解決できないのではないかとも思うところです。外出制限を行っている高齢者施設の実態把握と施設に寄り添った支援についてどのようなお考えをお持ちでしょうか。

 [答弁 選拳管理委員会委員長]

先にご答弁申し上げましたとおり施設に対する情報提供をしていく中で、状況把握に努めてまいりたいと考えております。その過程で、施設から入居者の外出時における感染症対策についてのご疑念、ご不安等をお伺いした場合は、その解消に向け、関係部局から必要な助言を行うなど、連携して取り組んでまいります。

また、今後の人居者の投票機会の確保のため、施設内で不在者投票を実施したいとのお申し出があつた場合は、施設内に投票スペースがあるか等,の諸条件を満たす必要はございますが、必要な助言を行うなど、11件,丁寧に対応してまいりたいと考えております。

加えて、公職選拳法等に定める選挙制度の枠組みの中では、公平性の観点から、特定の施設が入所者を投票所へ送迎することに対する支援制度はございませんが、巡回バスの運行など、市町村が有権者の投票行動を支援している実例がございますので、状況把握も踏まえ、市町村に対し、実施について検討するよう促してまいります。

 高齢者施設に入所の方々選挙権を保障する取り組みについて、相談を受けての質問です。意思を示す手立てをこれからも保障するように取り組んでいきます。

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