中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

9月議会質問(3)岐阜市で発生したいじめが原因と思われる中学生転落死を受けた対応について

2019年10月17日 5:17 am
カテゴリ: 活動報告

岐阜市で発生したいじめが原因と思われる中学生転落死を受けた対応について

現在、第三者委員会で調査が行われており、その結果が待たれますが、市教育委員会では、ご遺族や関係者の思いに寄り添って、真相究明に全力を尽くしていただくこと、そして二度とこのようなことが起きないようすべての学校で教員が子どもたちと向き合うことを最優先にできるよう、市教委だけでなく県教育委員会としても取り組んでいただきたいということをまず、要望します。
報道では、5月末にいじめを見た生徒からいじめを訴える手紙が担任へ手渡されていたが、教員間で共有されなかったこと、さらに第三者委員会による調査で、全校生徒の5分の1にあたる約100人の生徒がいじめを見た聞いたと答えていること、そのうち53人から聞き取った結果、いじめと疑われる行為が30件あったことが明らかになってきました。
一般質問初日、安福教育長から、いじめ防止推進法を教員ひとりひとりに徹底する旨の答弁がありました。当該中学校にはいじめに関するガイドラインもありました。法律を徹底することは当然重要なことですが、加えて今回のような事案の背景には、教員が子どもたちに向き合えないような余裕の無さがあるのではないか、という指摘があります。
こうした事案は、岐阜市に限らず、どこの市町村でも起きうる問題として捉え、その背景や原因を究明し、組織として根本的な解決をはかることが重要と考え、もう一歩踏み込んで教育長に順次お聞きしたいと思います。

問題に直面した子どもに対するメッセージの発信について

岐阜市教育長は議会答弁の中で「学校は命をかけてまで行く所ではありません」とのメッセージを子どもたちに発信されました。大前提としていじめは決して許されないことですが、いじめに苦しんだ子どもが、恐怖を感じ、自尊心も自己肯定感を踏みにじられた場所に「それでもなにがあっても行かなくてはいけない」というのは、結果として子どもを追い詰めてしまっているのではないでしょうか、教育長の所見を伺います。
また、今回の岐阜市の事案については、問題に直面した時に命をおとすのではなく、さまざまな道・選択肢があるということを、子どもや保護者、社会全体に対し、県教育員会としても発信する必要があるのではないか、と考えます。

教育長の答弁

問題に直面した子どもに対するメッセージの発信についてお答えします。
今回の事案を受けた岐阜市教育長のメッセージは、学校がいじめに対する初期対応を誤らず、組織として解決することを表明したうえで、いじめられている児童生徒に対して発信されたものと捉えております。
私としましても、いじめに対しては、教員をはじめすべての大人が毅然として解決にあたることが、まずもって大切である一方で、児童生徒が命に関わるような辛さを抱えている状況では、緊急避難として、学校に行かないという選択肢もあると考えております。
このため、まず学校が「いじめを受けた児童生徒は全力で守ります」、「全力でいじめのない安全な学校を作ります」といった姿勢で、日々、子どもたちに向き合っていくことが大切であると考えます。
同時に、子どもたちに対しては、学校で実施するSOSの出し方に関する教育の中で、苦しい時に助けを求めたり、誰かに相談したりすることの大切さ、友達から相談を受けたときの対処の仕方などを学び、様々な道や選択肢を相談できる機関も伝えております。

教員が子どもたちと向き合える環境の整備について

県では、教職員の働き方改革プラン2019で、県立学校のみならず、市町村立学校についても市町村教育委員会に働きかけ取り組みを促進していく、とあります。しかし実際にとりくんでおられる岐阜市教育委員会は時間外労働の是正について、市議会で以下のような答弁をされています。
「近年、求められる仕事量は膨大に増え、個に応じた指導のために、個別の指導計画の作成が求められ、社会的な事件がおきれば各校で対応を求め、新たな教科や内容が付加され、保護者の要求は増す中で、教職員定数は増えない現状で、教員の意識改革を求めるだけでは限界です・・・」
これは全学校の問題だと。その後、市としての取り組みをお答えされていましたが、この言葉はまさに、現場の声であると感じましたし。そして、先の6月議会では、県議会に対して岐阜県市長会から出された陳情にも、県に対し少人数学級の拡大を要望する項目が加えられております。
そこで伺います。

少人数学級の拡大や人的配置の見直しについて

子どもに向き合う時間的余裕を持つには、個人の努力や小手先の対応では限界を超えております。少人数学級の拡大や県独自の正規での専科教員の配置など人的配置を見直す必要があると思われるがいかがでしょうか。

教育長の答弁

教員が、児童生徒と向き合い、きめ細やかな指導を行う時間を確保するために、少人数学級や小学校での専科教員の充実は重要であり、県教育委員会では、国の基準である小学校1年生に加え、小学校2・3年生及び中学校1年生についても、35人以下学級を編成しています。併せて、国の教員加配定数を活用しながら、167校の小学校で専科指導を実施しているところです。
こうした取り組みをさらに進めるには、教員数の増加が必要となりますが、県単独での教員の加配については、後年後の負担も含め、多額の予算を計上する必要があり慎重な検討が必要となります。
このため、これまで、国に対して、教員定数の改善や、少人数指導、専科指導などに対応する教員加配の充実などについて要望を行ってきております。今後も国に対し、こうした要望活動を継続して行うとともに、外部人材を活用した教員のサポート体制の一層の充実を図ってまいります。

中川ゆう子の再質問

教員が子どもたちと向き合う環境整備について、少人数学級や人的配置の見直しについては重要というお考えをおっしゃいました。そして県でも取り組んでいるということでしたが、さらに進めていくためには財源が必要なので、国に対して要求していくということでした。
ただ、今回のいじめ対策の徹底においても、徹底して一人一人の教員が頭に入れるというだけでなく、徹底して対応するための条件を、県として整える責任があると思うのですが、10年前に比べて子供が減っていることによる、教育人件費というのは1年間で100億円以上下がっているのです。
こうした予算を今までの水準で維持して、その分教員を増やしていく、こういう取り組みは県独自でできると思うのです。その点について、再度伺います。

教育長の再答弁

財源のお話でございましたけれど、基本的に国からくる財源で義務教育の、教員の人件費を賄っております。従いましては、人件費が全体的に、教員の数が減っていく、あるいは人件費相応で減っていけば、余裕というものは基本的に生まれないようになっておりますので、その余裕財源を使うというようなことは非常に難しいと思っております。

中川ゆう子の再々質問

人件費は国からくる財源で賄っているということでしたが、国からの負担は、3分の1、県3分の2で負担していたのです。ですので、県の負担財源というのは、確実に少なくなっているのは、これは予算書、決算書から見ても明らかなのです。そのことをまず申し上げたいと思います。だから100億円、年間少なくなっているということです。それで、さらに今のことについて伺います。財源的な問題をおっしゃっていましたけれども、そして、国の責任ということもおっしゃったんですが、そうはいっても岐阜県より、独自にこの少人数学級を充実させている県というのが、全国では36の府県に広がっております。ほかの県でできているわけですから、ぜひ、岐阜県の本気度として、一度検討していただきたいと思います。

教育長の再々答弁

財源につきましては、3分の2が、基本的に地方交付税という風で財源措置されていると理解していますので、当然教員の数が減れば減っていくということで、余裕財源は生まれてこないということでございます。我々としては、その中で最大限努力をしていくということではないかと思います。

研修校・実習校の実態把握と仕組みの見直しについて

研修校や実習校は、岐阜県独自の教員の育成システムとして長年、多くの成果を生んできた側面もあると思います。しかし、研修校や実習校の指定に伴う事務が増え、結果として、研修校はそれ以外の学校と比較すると長時間労働となっていることが問題視されています。こうした状況を受けて、指定をする立場である県教育委員会として、指定校の勤務実態を把握すべきではないか。また、このような研修校や実習校の仕組みそのものを見直についても、お考えをお聞きします。

教育長の答弁

本県の研修校は、先進的に授業研究を実施し、研究成果を公表する機会を設け、こうした取り組みや学級経営の実践を通じて教員の資質向上を図る学校であり、県内に57校あります。県内各地から研修意欲のある教員が配置され、切磋琢磨しながら学んだあと、また各地の学校への移動し、地域をリードする教員として活躍しています。また、実習校は、岐阜大学の教育実習生を受け入れる学校で、県内に24校あり、このうち22校は研修校を兼ねています。
このように、研修校や実習校は、本県の教育の発展に貢献してきたものの、一般の学校に比べ、時間外勤務時間が長くなっていることなどを踏まえ、時代の変化に合わせて見直していく点もあると認識しています。
このため、県教育委員会としては、含む監視権者である市町村教育委員会や大学と連携を図り、研修校や実習校の実態を把握するとともに、授業研究の在り方や教育実習生の受け入れ態勢などの改善に向け検討してまいります。

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