中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

【23年12月議会/質問と答弁3】県立看護専門学校における学生の自死事案について

2024年1月10日 9:21 am
カテゴリ: 活動報告

中川ゆう子

改めて、看護師を志した若者が自ら命を絶つという結果になったことに対し、ご本人のご冥福をお祈りいたします。

昨年(2022年)の県立看護専門学校の学生が実習期間中に自死した事案について、今年(2023年)10月に第三者調査委員による調査報告書が出されました。

報告書で注目したい点は多くありますが、主に3点ご紹介します。

・「ハラスメントには該当しないとしても、自死の再発防止に向けての課題という観点から、より望ましい対応があったと考えられた」と、指導・言動についての具体的な補足意見が列挙されていること

・「自死に至る過程には、前兆と思われる出来事があったり」(省略)・・・このような前兆に気づき、自死防止のための行動をとることができる力を培う必要があると述べられていること、

・自死は複数の要因が重なり合って起きたものであったと考えられたが、その中には学校に特有の要因もあったとし、学習環境、指導体制、具体的な指導方法など学生の自死の要因になりうる事項についての見直しが必要、と述べられている点です。

 

パワハラの有無だけに集中するのではなく、涙を流し悩み苦しんでいる学生に対し、支援はどうあるべきだったか、これらの指摘を重く受け止める必要があると感じました。

報告書では、自死の再発防止に向けて検討すべき課題と提言が書かれており、

報告書の最後の部分では、「その学生の考え方や思いのありのままを受け止め、その学生の感性や感覚を理解しようとする努力をし、その学生の過去・現在・未来を見据えた支援を考えなければならない。自分が受けてきた時代の看護教育に縛られず、学生との関係性や教育・指導のあり方を見つめ直すことが求められるのではないだろうか。と述べられています。

「努力」と「見つめ直す」、これは一朝一にできるものではなく、提言を実施していくにあたり、何度もくりかえし、努力と見つめ直す作業を重ねていくことが鍵なんだろうと受け止めました。

この第三者委員による調査は、ご遺族の要望で始められたものです。

ご遺族の思いは、事実を明らかにすることと同時に、看護学校、看護専門学校において看護師を志す若者が苦しむことのないよう、安心してのびのびと学び成長できる環境作りを望んでおられます。

学校のあり方を改善してほしいという事です。

ご遺族によると、第三者委員による調査報告書について、記者会見前にご遺族へ説明がされたそうですが説明後の質疑は短く調査の詳細について十分な理解ができなかったそうです。またこの報告書が出された以降はいまだ県からの連絡はないとのことです。

これで今後しっかり改善されていくのか不安が募るでしょうし、不信感が生まれてしまうのではないでしょうか。

人の命に関わった問題です。本来であれば、報告書の中身はもちろん、県としてどのように受け止め、自らを省みているか、どのような再発防止策を考えているかお伝えし、誠実に向き合って対話をする必要があると思います。

 そこで3点、知事にお聞きします。


(1)第三者調査委員の報告書に対する所感について

知事はこの第三者調査の報告書をどう受け止められたでしょうか。


(2)再発防止にむけた今後の対応と進め方について

国では昨今の状況を受け「看護師等養成所の運営に関する指導ガイドライン」が一部改正となりました。

報告書で提起されている改善案については対応していく方針だと伺っていますが、ガイドラインで「当該者が必要な支援」とあることからも、当事者である学生や実際に多くの相談を受けている団体の意見を取り入れて進めてほしいと思います。

知事は以前、看護学生の相談窓口として民間NPOの活用をすすめると答弁されています。

再発防止策を検討するにあたり、こうした外部団体に参加してもらうべきではないでしょうか。お考えをお聞かせください。


(3)遺族に寄り添った対応について

 知事は昨年の会見で「事実関係を把握して誠実に対応していきたい」と語ったと報道されています。そこには当然、ご遺族への対応も含まれると思います。

そこでご遺族に寄り添った対応についてもお聞きします。

県として調査報告書のうけとめや、今後の対策について、誠意をもって説明することが必要ではないでしょうか。お考えをお聞きします。


(1)第三者調査委員の報告書に対する所感について

(2)再発防止にむけた今後の対応と進め方について

(3)遺族に寄り添った対応について

答弁 知事

まずはこの事案でお亡くなりになられました学生の方に対しまして、改めて心から ご冥福をお祈り申し上げます。こうした出来事は、断じてあってはならないことでございます。

本件発生後、まずは、県として調査を行ったうえで、昨年1 0月以降、6名の専門家に、広範かつ丁寧にヒアリングや検討を重ねていただき、本年1 0月に報告書をまとめていただいたところでございます。

報告書では、「教員の指導・言動は、いずれも必要かっ相当な範囲を超える指導・注意とは認められず、ハラスメントに該当するものではなかった」とされておりますが、その一方で、自死の再発防止に向けての課題という観点から、より望ましい対応があったと考えられた、として大きく8つの項目について具体的なご提言をいただい ております。

これらのご提言は、学生の自死という事案が二度と起こることのないよう、学校、教員には「学生の発するわずかな兆候を見逃さず、適切な防止行動がとれる力を養うことが求められる」という第三者委員からのメッセージであるというふうに受け止めております。

県としては、指導体制、学習環境、相談体制などあらゆる角度からきめ細かく検証していただいた今回の貴重な提言を真摯に受け止め、再発防止に全力で取り組むことが責務であるというふうに考えております。

このため、今後の対応にあたりましては、まず8つの提言について、「直ちに実施できるもの」 「順次取組みを進めるもの」、「来年度から運用開始するもの」に整理したうえで、下呂看護専門学校だけではなく、県立の3つの看護専門学校全てを対象として、その具体化に取り組んでいるところでございます。

まず、「学生の状況や対応などに関する正確な記載と適切な管理」そして「保護者との情報共有と連携」と、この二つの項目については、既に取り組みを開始したところでございます。

そして、「学生実態調査やストレスチェックの実施」、「スクールカウンセラーの活用方法の見直し」を進めているほか、問題を教員間で共有し適切な指導につなげるための「各種会議の役割の再理や指導事例検討会の実施」、「実習中に指導者が不在になることが無いような体制確保」などについては、順次取り組んでまいることにしております。

また、「自死防止のための対応フローやリスク要因一覧の作成」、「学生の負担軽減に向けた事前学習の内容や実習記録様式の見直し」などについては、来年度からの運用に向けて、準備を進めておるところでございます。

以上申し上げましたこれらの取組みの進め方について、できるだけ早い機会に、まず、ご提言いただいた第三者委員の方々にご報告をし、ご意見をお聞きしたいと思っております。

また、ご指摘ありました当事者である学生の皆さんに対しても、説明の機会を設け、ご意見を承ることといたします。

さらに、NPOや若者の自死防止に知見・実績のある関係者など外部からもご意見を伺って参りたいと思っております。

加えて、県としては、事案発生から現在に至るまで、ご遺族とは繰り返し連絡を取り、面談を重ね、ご意見を伺ってまいりました。

特に、第三者調査の委員構成についても、メンバーが決まった段階で事前にお知らせし、また、報告書がまとまった段階では、発表前に、ご遺族に対し第三者委員からその内容をご説明する場を設けさせていただきました。

今後、今申し上げましたような再発防止策の内容、進め方など今後の県の対応につきましても、ご説明をさせていただきたいと考えております。


(2)再発防止にむけた今後の対応と進め方について

再質問 中川ゆう子

民間のNPO団体であるとか様々な団体の方の意見も取り入れる、ということでありがとうございます。期待したいと思います。更に申し上げるなら、再発防止策について、意見を聴きながらつくっていくのではなく、一緒につくっていくという考えはないでしょうか?本来、あり方の中で問題なのは、「風通しの悪い組織ほどひとり一人が苦しんで声を上げられない」という実態があります。そうであるならば、再発防止策をつくるに当たっても「風通し良く外部の方と一緒に進めていく」そういう県の姿勢を示していただきたいと思いますが、その点についてお考えをお聴かせください。


再答弁 知事

再発防止策についてでありますが、いただいた提言がかなり具体的なものでありますので、先ほど申し上げましたように、既に私どもとしては、具体的に整理をして、スタートできるものは、もうすぐスタートしている、ということをしておりますので、そういったことも含めて、それそれ学生さんやら、外部の方やら、いろんな方に意見を聞きながら、場合によっては、そこから先、合議体のようなものが良いのか、それとも随時意見を聞きながらまとめていく、実行していく、ということで良いのか、そこらへんは、考えてみたいというふうに思っております。


 (3)遺族に寄り添った対応について

再質問 中川ゆう子

説明をされるということですが、自らを省みて県として、どうこの報告書を受け取ってどうやって対応したいのかという姿勢を伝えるとともに、お話を是非丁寧に訊いていただきたい。対話をしてほしいと思っております。そういった姿勢についても改めてうかがいます。


再答弁 知事

ご遺族との関係では、おっしやるとおりでありまして、しっかりと県の取組みなり、対応について、お話をしていきたいと思います。

参考:2022.12月議会質問→ http://y-u.co/news/11912/



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