中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

【2022.6月議会質問②】インボイス制度導入の影響と問題について

2022年6月28日 10:00 am
カテゴリ: その他

2.インボイスについて質問。6月24日午前、本会議で。


6月24日午前、本会議で、2番目に中小業者の皆さんなどに関わるインボイス制度の導入について質問しました。

2インボイス制度について

  • 小規模事業者、フリーランスへの影響について

来年10月から、消費税の仕入税額控除の方式としてインボイス制度が開始されます。買い手側が仕入れ税額控除を受けるためには、売り手側が適格請求書いわゆるインボイスを使う必要があり、そのために登録業者となる必要があります。

問題は、消費税課税業者しかインボイスが発行できないため、これまで年間売上が1000万円以下の消費税免除事業者も、商取引から排除されないよう課税業者のなることが迫られることです。

消費税は一般的に、消費者が10%分負担するものと捉えられがちですが、消費税法では売り上げ税額から仕入税額を引いた付加価値に課税されるとされています。

そのため、取引先との力関係が明確にある下請けや、大半が委託で完全歩合制であるウーバーイーツ、ヤクルトレディ、このあと触れますがシルバー人材センターの会員などは個人事業主ではあっても価格交渉もできず価格決定権がありません。

単純に価格に10%転嫁できていないのが小規模事業者の実情で、消費税免税業者は益税や預かり金が発生しているというのは現状とも、消費税法上からも大きく異なります。

こうした方々が新たに課税事業者となるとどういった状況がうまれるのか、岐阜県商工団体連合会が試算されています。

青色申告の県内自動車板金塗装業者(母親と子どもの2人)の場合、昨年の売り上げは約645万円、営業所得は約77万6000円。

青色申告特別控除を加味し税・社会保険の負担を引いたこのご家族2人の年間の使える資金、いわゆる生活費は年間181万円でした。この事業者が消費税課税業者となるとさらに本則課税で約19万5000円の支払いが発生します。

国の試算でも課税業者になることで1事業者あたり平均約15万4000円ほどの消費税負担が発生するとされています。

免税業者は、全国で全事業者の6割強にのぼると推計されており、岐阜市だけでも1万6000事業者のうち1万事業者にあたるようです。

このうちかなりの割合が課税業者になることを選択せざるを得ないと考えられ、その影響は非常に大きいと思われます。

これで地域経済が豊かになるとは考えられません。日本商工会議所も昨年、「コロナ禍で多くの中小企業が過剰債務を抱え、経営の立て直しを余儀なくされて」おり「制度導入に向けた準備に取りかかれる状況にない」と導入の凍結すべきとの意見表明をしています。

そこで3点質問します。1点目。小規模事業者にとどまらず、スポーツインストラクター、俳優、イラストレーター、通訳などフリーランスも対象となり、広範囲と予測されます。

そこで、小規模事業者、フリーランスへの影響について商工労働部長にお聞きします。県内事業者へはどのような影響があるとお考えでしょうか。また具体的な影響について把握していく必要があると思いますが、お考えをお聞きします。

<答弁商工労働部長>

これまでのところ、小規模事業者やフリーランスを含めた県内事業者から、インボ イス制度導入により深刻な影響がある、あるいは制度の見直しを求めるといった声は寄せられておりませんが、引き続き、よろず支援拠点や商工会の窓口等での相談状況 に注視してまいります。

一方で、制度導入まで1年余りと迫っていることから、県としても今後、経済団体 業界団体等との会合や事業者へのヒアリングなど様々な機会を捉え、インボイス制度導入による影響や課題について、意見交換を行ってまいります。その上で、必要があれば、国に対して申し入れをしてまいります。

 

2インボイス制度について

シルパー人材センター及びその会員に対する影響と県の支援について

つづいて、シルバー人材センターについてです。シルバー人材センターの会員はセンターとの請負契約に基づき働いた分の対価として配分金が支払われ、所得税法上は個人事業主です。

月3,4万円程度の収入のため、事務負担や経済的負担を考えると課税業者となるのは非現実的です。しかし会員が免税業者だとシルバー人材センターは仕入税額控除ができなくなり、新たに消費税分の負担が発生することになります。

その額は全国で200億円と推計され単純計算だと、1センターあたり1500万円になるようです。県内多くのセンターでは税負担する財源がなく立ちゆかなくなるばかりか、会員である高齢者の社会参加を阻害することになりかねないと意見が出されています。

そこで2点目として、シルバー人材センター及びその会員に対する影響と県の支援について、商工労働部長に質問します。

県内シルバー人材センターの運営や会員への影響についてどうお考えでしょうか。会員の負担増を避け、シルバー人材センターの運営が守られるよう、県として支援を検討する必要があるのではないかと思いますが、お考えをお聞きします。

<答弁 商工労働部長>

シルバニ人材センターでは、インボイス制度導入による負担増に対応するため、発注者に対する「料金の値上げ」や、会員へ説明した上で「消費税相当額分を配分金から減額」することなどの対策を検討していると伺っております。

また、岐阜県シルバー人材センター連合会からは、センターの安定的な事業運営が可能となる措置の要望をいただいておりますが、具体的な対策、支援を求めるものではありません。

一方、国においては、インボイス制度への移行に伴う経過措置を設けるほか、センターの経営基盤の強化に向けて、センターへの補助金の増額などの対策が行われております。

併せて、受注の3割程度を占める地方自治体に対しては、適正な価格転嫁の必要性とともに、適正な価格設定がされるよう要請があり、市町村にも周知したところです。県といたしましては、今後、国による対策が十分なものかを含め連合会と意見交換をする中で、必要に応じて国に申し入れをしてまいります。

 

2インボイス制度について

  • 県民への影響を踏まえた制度に関する見解と国への要望について

知事に質問します。このように、小規模事業者を始め中小零細企業、地域経済にとって深刻な影響が避けられません。影響を受けるすべての県民を守るため、知事としてこの問題に対する見解を伺います。また国へ意見を表明すべきと思いますが、いかがでしょうか。

<答弁知事>

具体的な点については、後ほど商工労働部長から答弁を申し上げますけれども、この消費税はご案内のように消費者が最終的に負担する税でありますが、生産、流通、 販売の各段階で、仕入れに係る税額を控除のうえ、事業者が税を納めていくと、こういう仕組みになっているわけであります。

ご指摘のインボイス制度は、国が平成28年度税制改正において、複数税率と同時に導入を決めたものであり、売り手が買い手に対して正確な適用税率や消費税額などを伝達し、仕入税額控除が適切に行われることにより、消費税の適正な課税の確保を図る制度であるというふうに承知しておるわけでございます。

一方で、来年10月の制度の導入が近づく中で、これから準備を進める事業者もかなり多くある訳であります。制度の理解も必ずしも十分進んでいないことや事務負担の増加などの課題に加え、事業者の取引上の影響などについての懸念の声も上がっていることは承知しております。

国の方では、その円滑な導入を図る観点から、すでに軽減税率の実施後4年間の準備期間を設けてきておるわけでありますし、また制度導入後6年間は、免税事業者からの仕入れであっても、一定割合を仕入れ税額とみなして控除できる経過措置を設けております。

最初の3年が8 0%、次の3年が50%控除できるということになっているわけであります。これにより、事業者の準備や取引に与える影響を緩和し、段階 的に対応していくことが可能な制度とされているところであります。

また、国は専用のコールセンターや相談窓口を設置しているほか、この6月からは、県内の各税務署において説明会を実施するなど、制度の周知•広報に取り組んでおります。

さらに、小規模事業者持続化補助金やIT導入補助金により、免税事業者を始めとした小規模事業者の方への支援も行っております。

県においても、制度の概要やこうした様々な支援制度について情報提供に努めるとともに、全国知事会からは、制度の円滑な導入に向けて中小企業者に与える影響を踏 まえた必要な支援を行うよう、国へ要望しておるところでございます。

インボイス制度は国の制度であり、その導入に伴う影響の緩和策についても一義的には国が実施するものでありますが、今申し上げましたとおり、国の方でも一定の配慮がなされつつあるわけであります。

今後の県としての対応につきましては、後ほど商工労働部長からご答弁申し上げます個別案件の事情も含めて動向を注視し、必要が あれば、国に対してざらに申し入れをしてまいりたいと思っております。

<再質問>

続きましてインボイスについてです。再度県民への影響を踏まえた制度の見解と国 への要望について伺います。

先ほど申し上げましたが、この消費税は最終的には消費者が負担をするものではないというのは消費税法上も明らかです。その点の認識ついては改めていただきたいと思います。

さらに複数税率が口実としてインボイスの導入ということを言われましたが、現在も8%と10%でしっかり納税が行われており、理由になりません。 懸念があがっているということですので経過措置ではなく、せめて延期というこどを申し入れられないか、その点について伺います。

<答弁知事>

それから、このインボイスの問題でありますけれども、これは基本的には消費税についてインボイスを導入して、適正に払っていただこうというのが出発点で、その際に軽滅税率もあるということでありますので、複数の税率がきちんと適格にインボイスということで表されるようにということで、制度が始まっているわけでありますが、これが手続きの面での色々な混乱とか、あるいは取引状況の中での混乱とか、そういったことが来さないように、どういうふうに制度が浸透していくか、染み込んでいくか、それまでの間の混乱を避けるために、どのように円滑な対策をやっていくかというようなことで、すでに決まってから4年経っている、まもなく4年経とうとしているわけでありますし、その後も6年かけて、ということは、10年かけて浸透させて いくという漸進的なやり方を採っているということだと思いますが、そういう意味で、 それだけの诗間をかけてやろうとしているわけですから、さらにこれをこの今の時点で延期をうんぬんするぶいうのは、私自身はあまり適当ではないのではないかと。

ただ、現実に様々な混乱とか、いろいろな困難が予想されるので、それに対して補助金で対応するやり方もあるでしょうし、取引の適正化ということでやるやり方もあるでしょうし、色々な現実的な対応策をよくよく考えていきたいと思いますし、国にも申し上げたいと思いますし、そのためにも、いよいよ来年10月1日に向けての、県内のシルバー人材センターも含めて、現場の状況というのを丁寧に届けていきたいというふうに思っております。

<再々質問>

インボイスの国に対する要望について再度伺います。現場の状況を丁寧に届けていきたいということですが、経過措置はあったとしても、上げていくという方針には違いはありません。しかも、先ほどご紹介したように、月に3万円とか4万円の収入のシルバー人材センターの会員の皆さんまで課税対象になると。多くの県民が収入減になるということは間違いないと思います。

ですので、現場の状況を届けていくというときには、ぜひそうした一番鋭く、厳しく,状況が出ているところを丁寧に情報収集をして、国に対しては、私は延期も含めて要望するべきだと思いますが、そういう立場でこれから向き合ってもらいたいと思います。よろしくお願いします。

<答弁知事>

現場の声をということで、それはもちろんそのつもりでおります。インボイスが導入されるということによって、手続きが大変複雑です、できるだけ簡素化したいから、免税事業者を登録しましょうと。免税事業者が登録されると、それまで払っていた消費税は一体どこで誰がどう消化していくのでしょうかと。消費者は最終的に同じだけの金額を払っているわけですから、免税事業者になった途端に、その免税分がどういうふうに吸収されていくのだろうかということで、その分について暫定措置として色々なことを政府もお考えになっているというふうに私は理解しているわけでありますけれども、そういう暫定的なやり方ですら、なお、現実に混乱があるのかないのか、あるいは関係者において、そういう仕組みになっていくならやむを得ないということで、一定の納得が得られるかどうか、その辺りをまさに現場の声をしっかり聞いて、必要な場合には、国に対してしっかり物を言っていくということにしたいと思っているわけです。

来年10月に導入予定とされているインボイス制度、これには中小業者の皆さんや税理士、全国の業者の皆さんから危惧の声が上がっています。県議会や県当局との取り組みを進めていきます。

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