中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

3月議会質問(3)清流の国ぎふの集いについて

2019年3月25日 6:26 am
カテゴリ: 活動報告

清流の国ぎふ感謝の集いについて

「清流の国ぎふ」感謝の集いは、各国の大使館、首都圏の産業・芸能・芸術・経済界で活躍する岐阜県ゆかりの方を招き、飛騨牛や県産食材を活用した料理を提供し、これまでの感謝を伝え、引き続き協力を要望することを目的に、知事、副知事、部長など県幹部が出席して東京の有名ホテルで開催されています。

平成30年度は10月23日にホテルニューオータニにて、約200名を招き、640万円余りが支出されています。

県では、予算を組む過程を公開する目的で、予算要求資料と事業評価調書を公開するという取り組みが行われているが、問題は、この「感謝のつどい」は今年度まで予算要求資料や事業評価調書が作られることなく、予算査定もされないまま続けられてきたことです。

また、目的についても不明確です。県民の貴重な税金を使って行う事業であれば、本来、目的をもって誰かと面会するのが本来の在り方です。一部の有力者を招待するやり方は、費用対効果もはっきりせず県民の理解は得られません。

現在のような形態になったのは平成26年ごろからで、すでに5年が経過しているとお聞きしましたが、これまで県民に予算編成プロセスも公開されてこなかったばかりか、内部でも事業評価をしてこなかったのは問題であると考えます。

中川ゆう子の質問

事業評価もされずに予算措置してきた考え方についてお聞きします。また、廃止も含め、開催の在り方を見直すべきと考えるがいかがでしょうか。

知事の答弁

この催しは、1996年度に企業関係者を中心とした「岐阜県関係企業等交流会」ということでスタートしたものでございます。

この後、本県の発展を図っていく上では、岐阜県そのものの知名度を上げるとともに、有力な岐阜県サポーターネットワークを作っていかなければならないという考えで、2013年度以降、各回で活躍されている本件ゆかりの方々に広くお越しいただき、県のそれぞれの時点での政策的な取り組み、自然、伝統、文化、観光、食材、こういった魅力を多面的かつ幅広く発信し、トータルに本県の魅力をアピールしてきた次第であります。

例えば、昨年の場合で申し上げますと、「感謝のつどい」では、関ケ原古戦場、あるいは岐阜かかみがはら航空宇宙博物館などの展示ブースを設置して、県の新たな取り組みを発信してまいりました。

また、飛騨牛、アユ、富有柿などの本県の誇る食材を使った料理や、「半分、青い。」で話題となった本場の五平餅を提供するなど、本県の「食」をPRしてまいりました。

また、本県ならではの魅力として、地歌舞伎のミニ講演を披露しまして、フランスでのジャポニズム2018において初の海外進出を果たすこととなったことをご紹介するとともに、全国高校生花いけバトル優勝ペアの実演で岐阜県の若者の活躍もご披露させていただきました。さらには、杉浦千畝をテーマとしたオペラ「人道の桜」のアリアの紹介いたしました。

本来、本県のPRの一つの手段として、定着してきた感がございますが、ここ数年来のこうした取り組みにより、私としては本県のトータルな発信の場を持つという初期の目的は概ね達成できたのでは中というふうに思っております。マンネリや惰性にならぬよう見直すところは見直していく必要があるわけであります。

そこで、今後の開催につきましては、その時々に応じた特定にテーマに焦点を当てて、より効果的に情報発信をすることを考えてはどうかという風に思っております。

例えば、来年度につきましては東京オリンピック・パラリンピック、あるいは大河ドラマ「麒麟がくる」、さらには本県で開催するねんりんピックと、こういったものを見据えて、その内容、規模などについて費用対効果も含めて工夫してまいりたいという風に考えております。

この「感謝のつどい」の開催に際しましては、これまで、清流の国推進部でこのための会場の使用料などを計上しておりました。これに農政部や観光国際局が持っているPR経費の一部も併せて活用するということで、幅広く県政の情報発信を行ってきた次第であります。

こういったことから、清流の国推進部で計上している予算は、事務的な経費だということで事業評価調書の作成を行っていなかったわけであります。
これに対し、昨年12月議会におきまして高木議員からいろいろとご指摘をいただきましたが、複数の部署で予算を計上しているけれども、一つのまとまりとしてみなすことができる事業は、一体的に評価し、効果の検証を行うべきではないかということで、来年度予算からそういう整理をしたわけでございます。

そこで、この「感謝のつどい」につきましても、全体としてはひとまとまりの政策的経費として事業評価調書を作成し、公開した次第でございます。

中川ゆう子の再質問

PRの手段としていろいろ紹介を頂きましたが、効果があったかどうかについては、お答えがありませんでした。新年度の予算要求資料を見ても、効果については書かれていませんし、事業評価もありません。

先ほどお話があったように、行財政改革指針では、3年とか5年の周期を設定して見直しを実際に行っているわけです。感謝のつどいについても、こうしたありかたではなく、PRというのはもっと広くできるわけですから、在り方そのものを新年度、変えていただきたいと思いますが、お考えをお聞かせください。

知事の再答弁

効果がよくわからないというお話で会いましたが、具体的に、定量的にこういうものを判断するのは難しいのですが、エピソード的に言いますと、例えば、メディア関係者が参加されることで、その後、様々な雑誌、旅行雑誌、食の雑誌等々、岐阜県のプロモーション記事が急速に広がっていくという面もありますし、レストランの関係者の参加によって、岐阜県産品がレストランで飛騨牛をはじめ取り上げられてきているということもあります。

あるいは、ツアーエージェント、航空会社の方々の参加によって、例えば航空会社の機内誌、あるいは空港のラウンジ、機内食、こういったところで岐阜県の産品であったり、岐阜県特集であったり、こういったものがプロモーションに繋がると。

それから、各国の大使、あるいは大使館の方々がおいでになっておられますが、私どもがトップセールスで海外に行く中で、こういった方々に色々な意味で便宜を図っていただける。その最たるものが、ベトナムの国の迎賓館を岐阜県に提供していただいて、ハノイで飛騨牛を焼いたということでございます。これはほかの自治体はどこもやっていない、特別なサービスだったようです。あるいは、タイの大使館に、タイでの飛騨牛キャンペーンを行う際のプロモーションに積極的に協力していただきました。

こういったようなことがあげられるのではないかと思っておりますが、要は、いろいろな分野の有力な方々との人的なネットワークが、いろいろな形で応援していただいたり、交流の輪が広がったり、色々な相乗効果が生じたりと、多面的に考えていくべきではないかなと思っております。

PRというのは何も一つの手法しかないということではありませんので、トップセールスもあれば、経済界、市町村、県、場合によっては国も一緒になって一体としてやるやり方もありますし、特定にテーマに絞ってやるPRもありますし、トータルに、今回の感謝のつどいのようになるやり方もありますし、色々な手法がありますので、私どもとしては、特に何かを限定することなく、ひとつひとつ成果なり手ごたえを確かめながら、やってきているというのが現状であります。

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