中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

3月議会(2)県庁舎建て替えについて

2018年3月13日 11:49 am
カテゴリ: 活動報告

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県庁舎建て替えについて

 

この計画はこれまで、H26年度の庁内検討組織立ち上げ、H27年度末の基本構想策定、H28年度基本設計というスケジュールで進められてきましたが、住民説明会が開かれたのは今年度夏でした。

議会質問に応え、地元説明会や住民説明会を開いていただいたのには感謝しますが、構想段階から住民へ直接説明し住民の声を聞いていただきたかったと思っております。

 

現在実施設計中ですが、今後は、新年度H30年度に工事の入札、31年度から3年間で工事、最短でH34年度から供用開始とされています。

住民の声を最大限反映させるため、それぞれのタイミングで住民へ直接説明し意見を反映させる場を作ってほしいと考えます。

 

1、住民説明会で出された住民の意見について

 

出された意見一覧によると、分野としては「規模・事業費」に関するご意見が最も多いと感じました。いくつか紹介すると

人口減少が進む中で、現庁舎の1.5倍の延べ床面積が必要か

既存のインフラ整備に要する経費を考えず、新たに県庁舎を建設するのはおかしい

県庁舎が重要なことは理解できるが、県民の生活を考慮し費用面をもっと検討してほしい

など、規模縮小や財政への影響を心配する声が多く出されていました。

 

中川ゆう子の質問

説明会で多くの住民から出された、県財政への影響を心配する意見を踏まえ、事業費にどのように反映させるのか、総務部長にお聞きします。

 

総務部長の答弁

 

議員からのご提案もいただきまして、児とも説明会及び5圏域での県民説明化を8月と10月に、計12回開催いたしまして、約52名の方にご参加を頂きました。説明会では、事業費の縮減に関しましては、「延床面積を縮減できないか」「費用面をよく検討してほしい」などのご意見をいただきました。

 

昨年10月に策定した基本設計において、行政棟と議会等の概算設計工事費については、500億円程度と算出をしておりますが、現在、実施設計を進める中で、可能な限りコストの縮減に努めているところです。

 

具体的には、品質と価格をふまえた内・外装材の選択、角質をシンプルな形状とし盆用素材を多用するとともに、荷重等の精査による柱や梁の構造の最適化を図ってまいります。

さらには、太陽光パネルや高効率な空調方式の採用による省エネルギー化、点灯寿命の長いLED証明や長寿命型蓄電池の採用などによりまして、維持管理費の低減に努めてまいります。

 

2、建設にかかる総事業費の見通しと縮減について

現在の構想では積み立てた県有施設建設基金をすべて使い果たしてしまい、さらに250億円の新たな借金をすることになります。

一方、県内の公共施設は、公共施設長寿命化計画によると、安全上、機能上不具合の兆しとされるC判定と、安全上問題ありなどとされるD判定は、屋上や屋根においては全体の2割に当たる154棟、外壁では全体の3割近くを占める197棟が該当するというのが実態です。維持補修費を平準化させるため毎年130億円程度をが必要になっていくとされています。

 

そんな中、県有施設整備基金はというと、現在の県庁舎建設にほとんど充てられるため非常に心もとない状況です。

展望カフェや現地機関はふれあい会館の活用で、広い応接スペースは今まで通り民間のホテルを活用するなどで計画を見直し規模の縮小を図ることは、必要なのではないでしょうか。

 

また、新年度予算の中には、県庁舎建設の周辺工事として駐車場や水路移設費など21億6750万円がすでに計上されているが、これら周辺工事費を含む建て替えにかかる予算の見通しを先に明らかにすべきと考えます。

 

中川ゆう子の質問

 

県庁舎の建て替えにかかる周辺工事を含めて、総事業費の見通しはどの程度になると見込んでいるのか、県債発行予定額を含め明らかにしてください。

また、現在の県の財政状況を考えると事業規模を縮減させる必要があるがいかがお考えか。

 

総務部長の答弁

県庁舎建設の見落としでございますが、昨年10月に策定した基本設計において、行政棟と議棟の建設工事費については、500億円程度と算出をいたしております。また、来年度当初予算に関連工事として、立体駐車場の整備、バス停・トイレ解体工事などで27.5億円を計上いたしております。

 

さらに今後、敷地内道路や公園の改修、現庁舎の解体等を予定しております。これらの事業に関しましては、どのような道路形状とするか、どのような公園とするかなど、来年度以降に設計を進め、必要な経費を算出することとしており、まとまったものから順次お示しをしたいと考えております。

 

これらの周辺工事につきましても、今後検討を進める中で十分精査を行い、可能な限りコスト縮減に努めてまいります。

 

中川ゆう子の再質問

県民サービス棟の規模や現在の課題、目的は?コストだけでなく建物自体の縮減が必要なのではないか。

 

総務部長の再答弁

まず、総事業費に関する再質問がございましいた。先ほど申し上げましたとおり、まず行政棟と議会等の建設工事費については、500億円程度と算出しております。また、現在ご審議を頂いております、30年度当初予算におきましては、立体駐車場整備などに関しまして27.5億円を計上いたしております。

 

その他、例えば、現庁舎の解体費でございますとか、もしくは公園の改修費などが想定されますけれども、これらの事業につきましては、そもそもどのような公園とするためにどういう工事が必要かということを、来年度以降設計をしたいと思っておりまして、現時点ではどの程度のお金がかかるかということは、なかなか計算し切れないということはご理解をいただきたいと考えております。

 

続きまして、県庁舎の規模についてご質問いただきました。現在設計をしております、新しい行政棟の規模に関しましては、常設の災害対策本部スペースとか、備蓄庫、それから県民と職員が相談対話できる面談室の確保など、そういった現庁舎が抱える課題を解消し、県庁舎が備えるべき機能を満たすものであると考えております。こういった機能が必要である、ということにつきましては、岐阜県庁舎整備検討委員会での議議論、また、パブリックコメントでの県民からの意見募集などをふまえて決定したところでございます。

 

それから県民サービス棟に関するご質問がございました。県民サービス棟につきましては、現時点で細かい設計は、まだ行っておりません。行政棟及び議会棟が完成して現庁舎を取り壊した後に、改めて検討を行うということになっておりまして、その際にしっかりと検討してまいりたいと考えております。

中川ゆう子の再々質問

 

入札が進む前に総事業費を明らかにされなければ、議会としても役割を果たせなくなってしまう。いつの時点で全体の予算を明らかにされるのか

 

総務部長の再々答弁

 

事業費に関するご質問をいただきました。まず、行政棟と議会等の建設工事費に関しましては、基本設計をふまえた結果、500億円程度ということでお示しをいたしているところでございます。また、来年度、工事を行います立体駐車場などに関しましては、総計で27.5億円であるということで予算をお示しして、ご議論をいただいているところでございます。

 

今後出てくる工事といたしまして、例えば敷地内道路や公園整備などがございますが、来年度設計を行う予定でございますので、設計が固まればそれぞれの事業費が判明してまいりますので、その時点でお示しをさせていただきたいと考えております。

 

3、緑地の確保や、環境に配慮した計画について

 

今年度、すでに県庁舎建設のための工事として、アリーナ前のグラウンドを職員用駐車場に、県庁前公園をヘリポート用地として整備が始まっています。

 

県庁前公園は、樹木の多い緑豊かな公園で、県庁がこの薮田に移転した当時は「50年、100年後に木々がバランスよく生い茂るよう計算と計画のうえで、様々な植栽を植えた」と当時の県職員OBの方から教えていただきました。

 

現在では周辺の環境が変わり、交通量が多い国道と、住宅や駐車場、店舗が立ち並ぶ中で、本当に貴重な緑地であったと思います。

 

今回、ヘリポートを整備するにあたり、大木が何本も伐採され無残な状況になった公園を目の当たりにし、木育を掲げる岐阜県でありながら、もう少し配慮するなど検討する余地はなかったのか、進め方、検討内容に非常に疑問をもっております。

 

周辺住民からも、県庁周辺から緑が失われていく事に対して、不安の声が寄せられています。

このまま現在の構想のまま進められれば、グラウンドが無くなり、県庁前公園の木も伐採されましたが、それに代わる広い緑地の計画はありません。

そこで、3点目の質問です。

 

たとえば、議会棟や行政棟の後に現在の県庁舎の場所に作られる予定の県民サービス棟の計画を見直し、あいたスペースに思い切って緑地を確保するなどの案も私は考えられるのではないかと思います。

 

中川ゆう子の質問

 

県庁周辺に植栽をするという程度の取り組みではなく、たとえば県民サービス棟の構想を見直すなど、思い切って緑地を確保する方向で計画を検討してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

 

総務部長の答弁

県庁前公園の樹木につきましては、県庁舎再整備に伴い、アリーナ北側グランドに現在設置しているヘリポートを県庁前公園内に移設するために、離発着に支障になります樹木について伐採を行ったものでございます。公園の樹木については、愛着があったとのご意見の一方、夜間は防犯上危険を感じるなどのご意見を頂いておりました。

 

新県庁舎建設にかかる敷地の緑化計画については、景観法にもとづく景観形成基準を満たすよう、緑地面積の割合を10%以上とするなど、環境面には十分配慮してまいりたいと考えております。

 

具体的には、公園につきましては、来年度に改修設計を進めることとしておりますが、低木中心の植栽、芝生広場の整備など、県民の皆様に親しまれる公園にしてまいりたいと考えております。

 

なお、県民サービス棟につきましては、行政棟及び議会棟が完成し現庁舎を取り壊した後に検討を行うこととしており、その中で緑地の確保について、あわせて検討をしてまいります。

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