中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

県庁議会棟における重油漏れ事案について

2017年10月12日 12:10 pm
カテゴリ: 活動報告

9月議会代表質問_3
県庁議会棟における重油漏れ事案について

先月、県の管財課から聞きとりを行ったところ、今年3月に議会棟地下で重油漏れが発覚していたとの説明がありました。
説明によると、漏れた箇所が地上から浅い地点であったこと、粘土層の上でとどまっていることなどの理由で、この事案は今日(こんにち)まで公表されておりません。
しかし、当時は3月議会の時期であり、その後5月、6月、そして今議会が開会されており不特定多数の県民が出入りする施設であること
危険度は低いと判断されたのかもしれませんが、消防法上は危険物であり、法律上は流出したら拡散の防止と撤去など応急の措置を講じなければならないとされていること、(第16条の3)
粘土層の上でとどまっていたとしても、その後万が一地下水へ混入したら浄化は非常に難しくなり井戸水を利用する住民への影響は計り知れないことなどを考えると、住民の生活と健康を守る立場の県当局の姿勢として、早急に公表し説明をすることと、応急処置を含め撤去の手立てをとる事案でないかと考えます。
しかし、半年以上経過してもいまだ公表されず、重油は地下に留まったままになっており撤去もされていないとのことですので、総務部長にお聞きします。

判明時に事案の公表をしなかったことに対する県の見解について

中川ゆう子の質問

少なくとも県庁利用者や近隣住民には発覚と同時に公表し、近隣で地下水の異常があった場合の連絡先を周知するなど、公表すべきであったと考えます。

事案の全容とあわせて見解を伺います。

総務部長の答弁

今回の事案は、議会西棟の暖房用ボイラーの燃料である重油が、議会棟中庭地下に設置してある燃料貯蔵タンクと、議会西棟に設置してあるボイラーとを結ぶ地中の配管、地表から深さ60cmの所でございますが、この配管から漏れたものでございます。
重油漏れが判明した際、汚染の拡大を防ぐために、直ちに配管から重油を抜くとともに、周辺状況の確認を行ったところ、道路側溝や水路などの公共用水域への流出は認められませんでした。
また、重油が漏れた周辺の地上波コンクリートやアスファルトで覆われ、地下は粘土層の地盤や建物の地下構造物で囲まれた状況であることから、今後も公共用水域に重油が流出し、周辺環境へ被害を生じさせる可能性は低いと判断し、公表をしなかったものです
その後、速やかに37箇所でボーリングを行い、詳細な調査を行いました。その結果、重油が周辺に拡散していないことを確認し、また、4箇所に観測用の井戸を設け、継続的にモニタリング調査を行っておりますが、状況に変化がないことを確認し続けております。

重油で汚染された土壌の浄化に向けた対応策について

中川ゆう子の質問

対応は、市の自然共生部と協議中とのことですが、市へ提出した資料によると、微生物を活用した浄化策も検討されているとのことです。
微生物による浄化は、まだまだ発展途上の技術であり、効果的に進められるのか、微生物によるリスクはないのか、など課題も考えられます。
本来、土壌を掘り返すことが可能な場所なら、掘削する方が効果は確実なことは言うまでもありません。県の調査によると、重油の被害が大きいのは議会棟の中庭と駐車場部分とのことであり、掘削可能です。
被害の大きい箇所については早急に土壌掘削するなど、環境に配慮した対応策を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

総務部長の答弁

県としては、速やかに土壌の浄化に向けた対策を講じてまいりたいと考えております。
このため、所管行政庁である岐阜市や、学識経験者の意見を聞きながら、具体的な対策の検討を進めているところです。現在の所、ご指摘の通り、可能な範囲で汚染された土壌の堀削除去を行うとともに、堀削が困難な場所については微生物を用いて重油を水と二酸化炭素に分解する方法をとってはどうかと考えております。
堀削除去につきましては、速やかに契約手続きを完了し、来月中にも着手できるように進めてまいります。

中川ゆう子の再質問

公表すべきではなかったのか、という問いへの答えがなかったので伺います。
今後、微生物による対応を行う際に必ず説明を行うことになると思うが、それならば発覚当時に公表すべきだったのではなかったでしょうか。

総務部長の再答弁

先ほど申し上げた事と繰り返しになってしまいますけれども、重油が漏洩した箇所に関しましては、先ほど申し上げた状況でございまして、重油漏れが判明した際には、県としては、周辺環境に影響が及ぶ可能性が低いと判断したために、公表をしなかったものであります。その後の詳細な調査においても、周辺環境への影響はみられていないところでございます。
それから、今後の対応でございますけれども、本事業は、堀削除去とそれから微生物を用いた浄化策という二つを併用することを、今考えております。微生物を用いることに関しましては、周辺住民の方に不安を与える恐れもありますので、きちんと、周辺住民の方にはご説明を申し上げていきたいというふうに考えております。

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