中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

【23年6月議会/最終日】中川ゆう子の討論全文

2023年7月9日 9:00 am
カテゴリ: 活動報告

「議第64号議案 濃飛3号橋上部工事の請負契約」

濃飛横断自動車道中津川工区、リニア関連工区のルート上、およびその周辺は、多数の希少な植物が自生する湿地帯が点在。

シデコブシを始め、天然祈念物指定第一号で、日本古来種である「はなのき」が自生する貴重な湿地帯。

この地域にしか存在しない特異な環境があり、影響が避けされないとし、ルート変更の要望が以前から出されている。

この工事契約は、中津川市茄子川(なずびがわ)地内の工事契約であり、中津川工区全体のルートが前提となっていることから反対。

「議第66号議案 徳山ダム上流域の山林取得」

旧徳山村村民がダム建設の条件として合意した取り付け道路が反故にされて進められている経緯のため賛成できません。

「請願第2号 インボイス制度の実施中止と、消費税率5%への引き下げを求める請願」

物価高騰が長期化し、仕入れ高、経費増により、売上げの回復に利益が追いついていないのが実態です。コロナ危機と物価高騰で事業継続の瀬戸際に立つ免税業者が、取引先から消費税分の負担を求められるか、取引を打ち切られるか、どちらを選択しても厳しいリスクを負うのはインボイス導入です。事業者にとって実質、新たな増税であり、廃業の恐れを一層高めます。

先日アニメ業界のプロデューサーや声優らが、インボイス制度の廃止を求めて記者会見を行いました。アニメ業界では95%が年収1000万円以下の免税業者であり、7割以上が年収300万円以下のフリーランスです。インボイスが導入された場合、半数は仕事が減ると回答し、2割以上が廃業の恐れがあるとのことです。これはアニメ業界に限った話ではなく、多くが分業制で成り立っている県内地場産業を始め、多くの業界全体の衰退を招きます。
激変緩和措置があるとしても、その効果は限定的なものであり、制度自身に課題がある以上メリットはありません。

県民生活への影響についても申し上げます。事業者が増税に耐えられない場合、最終的に課税分は消費者に転嫁せざるを得ず、さらなる物価高騰を招ことになります。ただでさえ物価高騰がとどまるところを知らない状況のなか、さらなる物価高騰を招く懸念があります。

このように、インボイス導入は、物価高騰をさらに加速させる一方、事業者の経営が潤う事は無く、だれにとってもデメリットが伴うものです。
そのため、国に対してインボイス制度中止、延期などを求める意見書の採択が全国で相次いでおり、今年3月末までに35都道府県176自治体に達しました。
岐阜県議会でもインボイス導入中止は県内の地域経済をまもるため必要な事であり、採択を求めます

「請願第3号 選択的夫婦別姓制度の法制化を求める国への意見書提案」

結婚によって強制的に姓を変えるのは世界中で日本人同士の結婚だけです。本請願は、こうした強制的な夫婦同姓制度ではなく、別姓、同姓それぞれお二人が望むスタイルを「選択」できるようにするというものであり、基本的に誰も困るものではありません。

通称使用の拡大を主張するご意見もあるようですが、通称使用は世界的に通用するものではなく、出入国、海外勤務、海外企業とのやりとりなど、様々な面で、かえってトラブルを招いております。

個人認証が厳しく、重要視される世界の流れの中で、個人を識別する名前が複数ある制度こそ非効率で非現実的だと思います。

請願にあるように、答申から早27年。内閣府の世論調査では、姓が変わる現在の制度で不利益があると回答した割合は半数以上です。とくに10代から40代、現役世代や多くの方が結婚を迎える世代では6割から7割に達しており、結婚による改姓によって不利益や障害があるなら、それを解消する法整備は早急に行うべきです。

実際に結婚により姓を変えるのは多くが女性です。多様性が求められる社会の流れ、男女共同参画、基本的人権の観点から見て、選択的夫婦別姓を求める本請願の趣旨は当然のことです。
採択を主張します。

「請願第4号 県内各自治体の小中学校の学校給食無償化が進むよう支援を求める請願」

岐阜県内の小中学校の学校給食は年間4万円から7万円であり、子ども3人では20万円に達する教育費の中でも最も重いものです。

そのため、国の交付金などを活用し、県内全ての自治体が食材高騰分の補助など様々な取り組みを行ってきた事からも分かるように、学校給食費の無償化、軽減は多くの自治体で財源があるなら実施したいというものになっています。

実際に県内では、県内では6自治体に加え、6月分から本巣市が学校給食の無償化に踏み切りました。自治体間で格差が生まれていることと、当該自治体内に居住する子どもは全員対象にする自治体と、学校設置者が県である特別支援学校の小中学部に通った場合は適用されないなど、地域によってさまざまな矛盾も生まれています。

先の5月臨時議会で岐阜県議会として学校給食の無償化を自治体間で格差を生まないよう国の制度として行うよう意見書を採択したところです。

学校給食は単なる食事ではなく、食育として教育の一つと位置づけられ、近年さらにこの位置づけが強くなりました。子育て支援の一環としてとても喜ばれるだけでなく「教育は無償」の大原則から見ても重要な視点であると考えます。

不採択の理由であげられている国でとりまとめられた方針では、課題の整理を行う方針ではあるものの具体的な実施時期はいまだ明らかになっておりません。

そのため、まずは本県で、県内どこに住む子どもも皆等しく義務教育は無償の原点が守られ給食費の無償化が進むよう、県の支援、リーダーシップが必要です。

本請願の趣旨は先に採択した意見書となんら矛盾するものではなく、当然のことです。採択と県の支援を求めます。

「県議第11号 緊急事態に関する国会審議を求める意見書」

この意見書案は、感染症や大震災など緊急事態に対応できる社会をつくるために、法整備を求めるとともに、その根拠規定たる憲法について議論をすすめ、国民的議論を喚起することを求めています。

緊急事態に対応するため法整備を行うことは当然のことであり、たとえば、災害対策基本法などは毎年のように改正されており、法整備は着実に進んでおります。

この根拠となってきたのは現行憲法であり、生存権、基本的人権など人権保障があるからこそ、法整備が進むものです。

感染症対策に対する法改正もこうした憲法の精神が根拠となっています。実際に新型コロナ感染症で感染対策が十分に行えなかったという指摘もありますが、それはこの30年で保健師や保健所の大幅削減が行われました。

営業補償、生活保障が限定的で不十分なまま外出自粛が要請されるなど、制度自身の不備であり、憲法の議論とはほど遠いものです。

緊急事態に対する憲法上の位置づけもすでにされております。憲法54条では、衆議院解散中であっても緊急事態では参議院の緊急集会で対応できるとされ、権力分立を維持しつつ、国民の国民主権や基本的人権を保障できる考慮がされたものとなっています。

緊急事態時、想定外に対応しうる条項が実際にあり、緊急集会で対応できるにもかかわらず、緊急事態を理由に憲法議論を進めるというご意見は理解に苦しむところです。

いま緊急事態に関し国会で議論されているものは、緊急事態条項(国家緊急権)の創設、衆議院議員の任期延長など、むしろ人権保障や権力分立を停止するものであり、権力を集中させることにより内閣の権限乱用や国民主権が損なわれるものです。

コロナ危機やウクライナ侵略を理由にされていますが、実際に国民の中で改憲への機運が盛り上がっているのかといえば、世論調査でも岸田首相在任中の改憲に反対が47%と、賛成を大きく上回っており、国民的な議論が盛り上がっているとはいえず、優先順位は低いものと理解できます。以上の理由からこの意見書は、到底賛同できるものではなく反対します。

「県議第13号 木曽川水系連絡導水路事業の推進を求める意見書」

木曽川水系連絡導水路事業は、一滴も使われていない徳山ダムの水を長良川を経由し木曽川に導水する事業であり、2008年時点で事業費は890億円と言われております。

現在の資材単価、労務費の引き上げを考慮すると大幅に事業費がふくれあがることは当然予測されます。

岐阜県自身も、まずは「事業費の明確化」を主張しているように、一体どれほどの事業費なのかすら明確になっていない中で、一方的な推進を求める意見書は理解に苦しむものです。

そもそも、時代と共に名古屋市の水需要は減ってきており木曽川に大量の未利用水が生まれていること、平成6年を想定すると長良川を流れる水の4割が徳山ダムの水になることなど、懸念課題は山積しています。

特に長良川の環境への影響については県全体の重要な問題です。過去に岐阜県は専門家や岐阜市などにヒアリングし200項目以上の意見を出し、現在も慎重にその経過を見守っているところです。本意見書案ではこうした県の姿勢にもふれておらず、早急な検討と推進一色の意見書に違和感しかありません。

当時と姿勢は変わっていなくと答弁されたところです。導水路事業は長良川の環境を左右しかねない問題であり、この意見書案には賛同できません。

「県議第14号 濃飛横断自動車道事業の早期全線整備を求める意見書」

この中の2,4項目め、リニア中央新幹線開通に関連し、濃飛横断自動車道を中津川校区に関しては賛同できません。
さきほどと同様になりますが、シデコブシを始め、天然祈念物指定第一号で、日本古来種である「はなのき」が自生するなど、この地域にしか存在しない特異な環境があり、このルートには大きな問題が指摘されています。この地域にしかない動植物、資源を犠牲にし、地域の活性化は成り立ちません。慎重な対応、ルートの見直しを求めます。

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