中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

10月8日、閉会日の討論です。3つの請願の採択を求めて意見を述べました。

2020年10月9日 10:30 am
カテゴリ: 活動報告

県民や住民の意思を大切にし、健康や子どもと教育、文化を守るために3つの請願を採択するよう(委員会報告に反対)の意見を述べました。

請願第13号 「コロナ社会」での必要な医療提供を継続するための「地域医療機関等への機能継続交付金」の創設を求める請願について

医療機関の機能が継続するよう支援をすることは憲法24条の生存権に基づき国で早急に手を打つべきで異論はありませんが、現実にはいまだ具体的な支援策が実施されておりません。こうした現状をふまえて、羽島市では具体的に支援策を創設されており、請願者は県としての支援策を求めておられます。

岐阜県は全国と比較し医師少数県にあたり、県民の命と健康を守る砦である医師や診療所の偏在は常態化しています。この医療機関の減収が続くことで閉院をまねけば、それだけで地域として成り立たないという非常に厳しい状況です。今年度当初予算時、岐阜県は、コロナ対策については【国の取り組みを待つことなく取り組む】と基本方針を掲げております。この件についても同様の方針で取り組んでいただきたい。本請願は全県民にとって重要であり、採択を求めます。

請願第16号 コロナ渦のもと、子どもたちの安全と安心、学びと発達を保障する「少人数学級を求める請願。

岐阜県でも独自に一部で少人数学級が実施されていますが、全国的に見ると遅れており、岐阜県と同じ財政規模である山形県、新潟県、栃木、群馬県でも独自に中三まで少人数学級が実施されています。国に要求していくとともに、せめて他の都道府県と同様に県の取り組みの拡充が必要です。

いま、感染症が引き起こしている問題は多岐に渡りますが、学校においては主に2つの問題に直面しています。まず、感染予防ができる人との距離を保つことができないという点です。

2点目は、感染の恐怖や過度な予防対策によって強いストレス状態にある子どもたちにたいし、よりきめ細かいフォローや本人のペースにあわせた対話が必要になっているという点です。少人数学級はこうした問題に対する有効な解決策の一つであり、全国知事会、校長会、文科省諮問機関、教育再生実行会議でも少人数学級を求める発言が相次ぐようになっています。

多くの世論を受け、文科省では、少人数学級を来年度からすすめるため予算要求の方針が明らかになりました。国における具体的な財政措置を求めるとともに、岐阜県としても積極的に取り組み必要があると申し上げ、採択を求めます。

請願第17号 学校での芸術鑑賞会の実施を求める請願

近年、学校における芸術鑑賞会の機会が減ってしまっている中、さらに今年は感染症の恐れからやむを得ず中止する学校が相次いでいるとの事です。

国連子どもの権利委員会が4月に発した「新型コロナウイルスが子どもに及ぼす重大な影響について警告」の中で、子どもの健康を維持しつつ、休息、余暇、レクリエーション、文化的芸術的活動を継続できるよう、適切な代替(だいたい)措置や解決策を講じるように、国連加盟国に求めています。

日本においても、一時期は、コンサート、舞台、どれもコロナ渦で自粛せざるをえず、楽しむ機会が奪われましたが、ウイルスの特徴が分かりつつあり、徐々に感染防止しながら文化芸術を楽しむ経験が生まれてきました。学校における鑑賞会でも、子どもの数を減らし、その分ステージ数を増やすなど工夫をされ、余分にかかる費用は劇団で負担しながらも、子どもたちの芸術鑑賞の機会を無くさないよう力を尽くしておられます。

この文化庁の「子どものための文化芸術体験機会の抄出事業」は募集期間が短く、また圧倒的に周知不足という課題がありました。情報をお知らせできた学校現場では好意的に受け止められ活用がされてきましたが、全県的な活用には至っておりません。県として周知をすすめる必要があります。

そして何よりも、長引く緊張状態と先行き不透明な閉塞感の中で私たちが生き抜いていくためには、文化芸術の力は欠かせません。国会において超党派で成立した文化芸術基本法の精神が生きるよう、県としてコロナ渦で文化芸術の火を消さないための基本方針を作っていくことは、大変重要な提案だと思います。

願意は妥当で有り、採択を主張します。

学校、家庭や地域、劇団や医療機関の苦労されている状況を多くの県民に伝えることを感じました。

 

 

 

Pocket

↑ページトップへ行く