2022年9月29日 9:00 am
カテゴリ: 活動報告
表紙の一枚
駅のバリアフリー化は住民にとって切実な願いです。バリアフリー法に基づき、JR 岐阜駅では改札内のエレベーター設置が実りつつありますが、関ケ原町でも「関ケ原駅にエレベーターがほしい会」の皆さんが署名活動やJR、岐阜県への働きかけを続けています。
JR 関ケ原駅はエスカレーターもエレベーターもなく、改札からホームまでは跨線橋を渡るため急な階段を上り下りすることになります。
そのためバリアフリー化を求める署名は多く集まり、関ケ原町議会、老人会とも決議をあげています。しかし、エレベーターを設置するための県の財政補助は県内一律で、財政規模の小さい関ケ原町では到底負担できるものではありません。
これまで岐阜県は、総事業費52 億円の関ケ原古戦場記念館を始め、関ケ原に世界から観光客を呼び込む観光戦略に多額の税金を投入してきました。
豪華な観光施設を作って終わりではなく、住民や観光客の切実な要求に目を向けて県として積極的に取り組む必要があります。
原油高• 物価高騰から県民の暮らしを守る
議会質問をきっかけに原油高の影響についての部局横断的な連絡調整会議が設置され約半年。交付金を活用した県の支援が見えてきました。しかし影響は広く県民や事業者に及ぶ深刻なものです。国会では野党4 党が消費税減税法案を提出。岐阜県の取り組みもさらに充実が必要です。
生活生活者支援、県独自に充実を
Q 中川:国の給付金の対象は非常に限定的で、困窮する住民の実態とかけ離れている。A 知事:生活者支援として低所得のひとり親世帯の給付金、給食費上昇抑制、家計が急変した世帯への私立学校授業料支援、相談体制の強化など講じた。ひきつづき国に対し追加対策と 財源手当を要請する。
Q 中川:それらは必要だが、どうしても個別的になる。国の給付金の問題は、同じ所得階層であっても支援金の対象でなかったりする。この隙間をどう埋めるか、県独自の充実は。
A 知事:今回の補正予算は、緊急度、重要度を考えながら内容をつめた。ご指摘のあった所得水準というような整理もひとつの手法。一つの提案として今後検討する中で念頭に置く。
県内事業者への支援
Q 中川:県内事業者へはどういった影響が出ていると認識しているか。A 知事:県内企業の景況調査では、製造業の景気回復指数が低く、いずれの業種でも価格転嫁が大変困難と強い危機感が寄せられている。
Q 中川:支援金は地場産業と伝統工芸の製造業に限定するということだが、業種を限定せず幅広く支援を。
A 知事:製造業では、原材料費が経営費の3 割以上と高い割合を占めており、地場産業では、これに加えて小規模事業者の割合が高い。
引き続き、経済状況の推移、業種ごとの動向を抽出。必要に応じ追加対策を検討していく。
物価高騰から県民の暮らしを守るには消費税減税が効果的
知事は以前、困窮する県民へは「歳出によって直接支援で対応する施策が適切」と答弁していますが、質疑の通り給付金や支援金だけでは限界があります。最も効果的で効率的なのは消費税を引き下げることであり、国に要求すべき非常事態です。知事は消費税について「社会保障の基本的な財源」と主張。しかし低所得者ほど負担が重い消費税は社会保障の財源にふさわしくないばかりか、消費税は上がり続けているのに社会保障は後退しており理屈は破綻しています。
物価高騰から県民の暮らしを守り冷え込んだ個人消費を回復させるために、国へ引き下げを主張すべきです。
特別支援学校 新たな設置基準への対応と教育環境の改善について
Q 中川:特別支援学校の85 教室が不足しており、特別教室の転用や間仕切りで対応するなどしている。多くの方々の運動によってようやく面積、教職員配置などを示した設置基準ができた。基準へ対応と国庫補助の引上げを。A 教育長: 設置基準は既存の学校にも適用され、県立では5校の校舎面積、5 校の運動場が面積の基準を満たしていない。早期に整備の方向性を固めたい。
国は教室不足の解消に、令和6 年度までを集中取組期間とし、改修事業の補助率を引き上げたが期間が短く新増築は対象ではない。
全国施設主管課長協議会を通じて、国に対して要望してきたが、今後は設置基準の早期充足に向けた事業にも補助対象に加えるなど、さらなる補助制度の充実を働きかけていく。
男女ともに豊かで働きやすい社会を! ジェンダー平等・賃金格差の解消を
Q 中川:男女の賃金格差の現状と、格差解消の重要性の認識は。A 子ども・女性局長:県内女性の賃金水準は、男性の100 に対し71.3 となっている。 賃金格差は、女性の経済的自立を妨げる極めて重要な問題であり、解消に向けた不断の取組みが必要。
県では、女性のキャリア継続や再就職を支援するセミナーの開催、女性管理職養成研修への支援、仕事と家庭の両立支援に取り組む企業の認定、賃金面での処遇改善への支援など、格差解消のための環境整備を進めており、今後も取組みを進めていく。
Q中川:賃金格差解消を県の計画に明記し、具体的な取り組みを。県の認定制度を活用し、賃金格差解消に取り組む県内企業を積極的に応援するなどの取り組みができるのでは。
A 子ども・女性局長:新たな「男女共同参画計画」において格差解消の取組みを明記することや目標数値を設けることを検討。新たな取組みとして、「ワーク・ライフ・バランス推進エクセレント企業」の認定で、任意で男女の賃金割合を公表する企業を評価し、当該企業を女性の活躍を推進する先進的企業として広くPR する。
生涯賃金の格差是正や介護• 保育従事者の処遇改善について、全国知事会等を通じて国に要望する。
[ポイント] 男女の賃金格差の解消は働く人全体の問題
女性の低賃金や不安定雇女性の低賃金や不安定雇用には「一家の生活費は男性が責任を負い、女性は家計補助」という長年根付いている性別役割分担の考え方があります。その結果、日本の働き盛りの男性は世界で一番の長時間労働を強いられてきました。このひずみは過労死やワーキングプアを起こす一因にもなっています。
労働におけるジェンダー平等は、女性だけの問題ではなく、誰にとっても豊かで働きやすい成熟した社会を求めるものです。
主な議案への賛否
活動の一部ご紹介
統一協会問題で対策会議
県内の実態調査と勉強会を地方議員団で進めています。統一協会は生活が破壊されるほどの被害を生み出しており、被害救済は政治の責任です。
インボイス学習会
来年10 月に導入とされる消費税の課税制度。対象事業者の負担や問題点を深め、導入反対の取組みを強めます。
なくそう核兵器、平和行進
県庁はじめ自治体を訪問。議会で核兵器禁止条約の批准を求める請願の紹介議員になりました。
板屋テニスコートの駐車場
併設されている駐車場が、利用しづらいとの声が。改善を考えています。議会の報告会
岐阜市議団とともに市政や県政で話題になったことをお伝えし、様々な要望や地域の様子をお伺いしています。
街頭宣伝をしています
街頭から議会報告。聞いてくださる方々から切実なお話や要望もありました。気軽にお声かけ下さい。
質問・討論しました 2022 年度予算の問題点
県債依存からの脱却を
県債残高(借金)が前年を下回るのは1970年度以降で初。しかし県独自の県債残高は増加。県債の主なものは国の道路建設や県庁舎建設。返済が重くなると教育や福祉に回す財源を圧迫します。県債を減らす具体的な計画を作り、施策の軸の根本的転換が必要です。大規模イベントより県民生活支援を
県民生活や地域経済の立て直しが求められる時期に、10億円を超える大規模全国イベントの連続誘致を優先すべきなのか。コロナ禍のいまこそ本県が培ってきた地域力を再認識し、磨き上げ、県内外に発信していくべきと考え、誘致することにした。2年余のコロナ禍の影響は、飲食店等、地域経済全体に及んでいます。いま必要なのは、一日もはやく感染拡大を収束させることと、日常を取り戻すために住民に寄り添った施策に力を集中することです。
開催が決まった国民文化祭は10 億円強、ねんりんピックは14 億円と想定され、県職員はのべ数千人規模の動員とのこと。
現在でも感染対策の応援に他部局の職員が兼務で入っており、開催準備とコロナ対策を同時に行うことに疑問を感じます。
医療機関の再編統廃合 20 億円
地域医療構想は病床削減が前提であり、その一環として統合による病床の大幅削減が懸念。県内で統廃合の計画が進められている公立公的病院は感染者を多く受け入れ感染対策の最前線を担う重要な役割が再認識されました。
全国知事会で「2025年の必要病床数ありきで急性期病床を削減ではなく、感染拡大時に感染症病床へ転用できるよう、一定程度の余力を持つという考え方が必要だ」との指摘が。病床削減前提の地域医療構想は見直しすべきです。