中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

【9月議会質問①質問と答弁全文】物価高騰対策について

2022年10月3日 10:00 am
カテゴリ: その他

 (1) 物価高騰に対する予算措置の優先順位と県独自財源を活用した予算措置の必要性について


8月の消費者物価は生鮮食品を除く総合指数が102.5となっており、上昇率は消費税増税時を除けば過去30年で最高とのことです。さらに国内企業物価指数は115.1となっており、今後、これらが価格に転嫁されればさらに消費者物価指数を押し上げ、転嫁できない分は経営を圧迫することにつながります。

物価高騰に関して事業者からは様々な声が届いています。

6月議会で議決された地場産業に対する支援金については、素早い対応が歓迎されており、対象を限定せず支援対象を広げてほしいとの声はどんどん強くなっております。

飲食店や小売りでは、外出自粛要請がないにもかかわらず、コロナ禍と物価高騰によりいまだ客足が戻っていないなか、食材費は上がり続けている。家賃など固定費補助を望む声もあります。

建設業界の方によると、資材価格が2倍近くになっているものもあり、建築契約時の金額との開きが大きいため、事業が進まない事態となっている。

建築業の裾野は広く、関連する設備内装など多くの業種が深刻な状況とのお話があります。

また、利用料に転嫁できない介護施設等の社会福祉法人では掛かり増し分の支援をとの声は今まで以上に大きくなっています。

今はコロナ禍で落ち込んだ経営を立て直す重要な時です。とくに体力の小さい小規模事業者や個人事業者には物価高騰を乗り切るためのきめ細かい支援が必要と感じます。

生活面での相談事例も深刻になっています。

月10万円前後の生活保護基準ギリギリの所得水準である世帯、これまではなんとかやりくりできていた課税水準の世帯でもとくに住民税均等割のみの世帯などは、非常に困窮しており生活実態は限界に近い。

食事は一日2食に減らしていたが、いまは一食だけ。光熱水費を節約するため、お風呂は2日に一回。洗濯は3日に1回にしている。

通院の負担が大きいため、毎食飲む薬を内緒で減らしている、、など、生存権が保障されているとは思えない実態です。

物価高騰は、仮に本人の収入が変わらなくても、「収入以上に生活コストが増える」という特徴があるため、収入要件が変わっていない生活保護、就学援助、各種減免制度では対応しきれません。

国の物価高騰対策予算(9月20日閣議決定)は、3兆4000億円を超えるこれまでにない規模だが、地方創生臨時交付金は全国の自治体で総額6000億円であり、前回(4月閣議決定)の規模と比較して少ない規模です。

しかし物価高騰による影響は、これまでより深刻化しているため、自治体独自の取り組みも重要な局面だと感じます。

これまで県では、コロナ禍に迅速に対応するため、予算全体の見直しによる財源捻出、県有施設整備基金の使途拡大など、県独自の財源活用に動いてきました。

この物価高騰は県民にとって災害級であり、コロナ禍同様、財政調整基金や活用可能な基金、予算の見直しなど、県独自の財源活用も視野に思い切った予算措置が必要ではないでしょうか。

そこで2点知事に質問します。

(1)点目。物価高騰に対する予算措置の優先順位と県独自財源を活用した予算措置の必要性についてです。

物価高騰に関する支援についてどこに優先順位をおいて充実させるべきとお考えでしょうか。また、県独自財源を活用した、思い切った予算措置の必要性についてお考えをお聞きします。

<知事答弁>

本県では、ロシアのウクライナ侵攻を契機とする急激な原油価格や物価の高騰に対 しまして、6月に総額9 2億円余の補正予算を編成し、目下の緊急優先課題に対応し てきたところでございます。

一方で、8月の全国消費者物価指数は前年同月比2.8 %増ということで、5か月 連続で2 %を超えております。また、国内の企業物価指数におきましても前年同月比9.0%ということで、8か月連続で9%以上となるということで、生活者、事業者、 一段と厳しい環境に置かれておると認識しております。

こうしたことから、本県では、9月15日に「経済•雇用再生会議」を、16日には「子ども•家庭支援に関する意見交換会」を開催するなど、県下の皆様から幅広くいろいろと丁寧にご意見を伺ってまいりました。

こうしたことを踏まえて、今回の物価上昇要因の大半を占めるエネルギーや食料品の影響を特に強く受ける生活者、事業者に対して、更なる支援を行うことにした次第でございます。

そこで、国が増額した地方創生臨時交付金を最大限活用した対策を、一昨日、追加上程させていただいたところでございます。

具体的な支援策でございますが、まず、生活者や事業者への直接的な支援策ということで、社会福祉協議会などの支援を受けて就職に至った方に対する10万円の就労準備支援金、一定所得未満の子育て世帯に対する1世帯あたり1万5千円の給付金を支給してまいります。

また、鉄道•広域バスなどの地域公共交通事業者や一般の公衆浴場事業者に加えまして、新たに貨物自動車運送事業者に対する燃料価格上昇分への支援を実施してまいります。

次に、間接的な支援策としては、介護•障害福祉サービス事業所などに対して、利 用者の方へ提供する食事の材料費高騰分を支援するほか、低所得の方へ食料品等を支 援する県社会福祉協議会や、生活にお困りの方を支援しているNPO法人などの民間団体に対しまして活動資金を助成するということで、間接的に食料•燃料価格の高騰への支援ということでございます。

さらに、今後影響が長期化するということにも備えていくための支援策ということ で、例えば、中小事業者をはじめ、医療機関、介護施設に対しまして、省エネ設備の 導入を支援するとともに、資材価格高騰に対応するため、石油由来のプラスチックから木材に替えるなど代替材料を活用した部品や製品の試作開発を支援してまいります。やや中長期的な視点に立ったものでございます。

なお、今回追加上程した補正予算は、県独自の財源を活用しておりませんけれども、 先ほど申し上げましたとおり、幅広い皆様からご意見を伺いながら、現時点における緊急的な優先課題に、県として極力対応した支援策を盛り込ませていただいた次第で ございます。

<中川 再質問>

今回、国の交付金を使った施策の狙いについては理解をいたしました。重要な予算だと思います。

しかし、さらに県独自の財源の活用はないのかというご質問をさせてもらった んですけれども、それについてのお答えがありませんでした。

コロナ禍の最初の年、国からの交付金が来る前に、それを待たずに県独自でまずは 財源を出して、それで事に当たっておられました。

今回の物価高騰対策も同じようなものだと思うんです。国の交付金以上にまずは県 で独自に財源を捻出する、そのお考えについてお聞かせください。

特に、予算の見直し、または、不用額がこの段階だと出ていると思いますので、予 算全体を見直して不用額を財源としてあてる、または、財政調整基金やその他の基金 の活用、これも大きな、私はものだと思います。

この基金の取り崩しについても、どうお考えかお聞かせください。

<知事 答弁>

まず、県独自の財源というご議論でございました。

もちろん、対策はできる限りのことをやるべきでありますけれども、これまで既に コロナ対策としては、当初から数えますと、31回に亘る補正予算をお願いしておる わけでありまして、最大限の努力をしながらやってきたつもりでございますけれども、 今回につきましては、6月の補正予算のいわば追加対策という位置づけで、緊急的な優先課題に必要な予算を盛り込むということでやらせていただいたわけでありまし て、国から来た財源で何とか対応をさせていただいておるということであります。

財政調整基金とか、いろいろと工夫があるではないかということですけれども、そ もそも歳出の見直しとか、そういったことも不断にやらせていただいているわけでありますので、それをやった上での話でありますけれども、こういった緊急対策ということになると、そういうまず目に付く財源をどう使うかということでお話があったんだと思いますけれど、財政調整基金も近年、当初予算でだいたい100億程度は取り崩しながら予算編成をやっておるわけでありますので、そういったことを見ますと、 9月補正後の残高が今、224億円でございますので、決して余裕のある額ではありませんし、まだ急激な円安が続くということ、物価高騰には引き続き目が離せない状態であるということ、それから災害もいろんな形でやってくるということを考えますと、今後の不測の事態、さらなる困難な事態にも備えておく必要があるというふうに考えておるわけでございます。

それから、県有施設整備•新型コロナウイルス感染症対策基金、これも対策の過程 で生み出した基金でありますけれども、9月補正後の残高が36億円ということでございますので、これも今後の状況に備えて、やはり確保しておく必要があるのではな いかと、そういったこともありまして今回は国からの予算で優先度の高い対策に何とか組み立てていったと、こういうふうにご理理解をいただきたいと思っております。引き続き状況を見ながら、必要な手は打っていきたいと思っております。

<中川 再々質問>

今は、国の交付金のみで、財政調整基金が224億円と決して余裕があるわけではないということでしたけれども、令和3年度の決算が今でております。この議会に。

そこでいうと、令和3年度末で377億円、おそらく224億円という現時点のものは、決算段階になったら必ず回復すると思われます。

ここ最近の傾向でいうと、か なり財政調整基金としては、過去の岐阜県の状況に比べたら余裕がある状況です。

さらに、不足の事態に備えたいとおっしゃるのであれば、この当初予算を組んだ時 には物価高騰がここまでくるという予測はされておらずに、この予算はまだ組まれて おります。

不測の事態が実際に起きていますので、財政調整基金の財源も活用することも考えていただきたい。そのことを質問いたします。

<知事 答弁>

まず、財政調整基金でございますが、大変、力強いというか、まだ余裕があるんだということを先生に言われると、私もなんか勇気づけられるような気になるんですが、 しかし、いろいろな事態をこれから想定しなければなりませんし、これからまだまだ この状況は、簡単には終わらないというふうに私はみておりますので、また、国の方 でも当然、この秋深まるところで更なる対策をということで既に動き始めております し、状況の変化を刻々と見ながら手を打っていくということで、そのためにも今回は 独自の財源を使うことは見合わせて対応させて頂いたということでありまして、使い 惜しみをするつもりはございませんので、状況をよくよく見ながら、必要に応じて弾 力的に柔軟に対策を打っていきたいと思っております。

物価高騰の影響を受ける生活者を守るための、生活保護基準の見直しに関する国への提言を含めた抜本的な支援の拡充について


地方自治体が実施する就学援助や各種社会保険料の減免の対象となる目安は一般的に多くは生活保護基準が用いられています。

生活コストが上がっている実態に即した支援になるよう、おおもとの生活保護基準の見直しを国に求める必要があると思われますがいかがお考えでしょうか。またその他に県独自の対策としてどのようなものをお考えですか。

<答弁知事>

これは国において決定するものでありますけれども、現在、5年に1度の定期的な見直しの議論が行われております。

年末までに報告書がまとめられる予定であるため、 県としてはその検討状況を注視してまいりたいと思っております。

そしてこれに加えて、今般の原油価格高騰による影響を検証するなど、不断の見直しを行うよう、全国知事会を通じて強く国へ要望しているところでございます。 また、この原油価格の高騰分が、この5年に1度の定期的な見直しにどう反映され るかということも、注視しているところでございます。

県独自の対策としてどのようなものを考えているかというお尋ねがございましたが、今回補正予算に計上しました生活者支援策は、一部の6月補正継続案件を含めまして全て県独自の政策ということでございます。

今後も引き続き、物価状況を十分注視しながら、対応してまいりたいというふうに 考えております。

 

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