中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

岐阜県新年度予算(3)国民健康保険の県単位化

2018年4月9日 11:16 am
カテゴリ: 活動報告

国民健康保険の県単位化が始まる

4月から国保の責任主体が市町村から県へ移行します。そのために国から毎年3,400憶円の財政支援が行われますが、それと引き換えに市町村が保険料抑制のため独自に行ってきた法定外繰入が「削減・解消」されてしまいます。そうなれば今でも高すぎる保険料がさらに値上げされてしまいます。

国は急激な値上げにならないよう都道府県に激変緩和措置を求めていますが、各自治体の動きは様々で、住民の要求をしっかり反映させなければいけません。

岐阜県は「岐阜県国民健康保険運営方針」を策定し、県単位化後の保険料の決め方や県と市町村の役割、取り組みなどの方針を定めました(2月には県民の意見を募集(パブリックコメント)も募集されました)。この運営方針には次のような問題点があります。

 

岐阜県国民健康保険運営方針の問題点

①「市町村が行っている11憶円もの法定外繰入の削減」をすると、保険料の負担がこの分増えることになります。国保は社会保険制度であり、県民の命を守る立場で運営するべきです。

②国も県も「激変緩和措置」は2023年(平成35年)で終了するという立場です。期限をきめず「高すぎる保険料」の引き下げを図るべきです。

③保険料引き下げのため、市町村の法定外繰入を無くさず増額し、国へ財政支援を求め、県からも財政支援を行うべきです。

④「医療費の平準化」は医療費の適正化で行うのではなく、医療に書かれない地域を解消するよう取り組むべきです。

⑤国は県に対し、保険料の納付不足で「納付金」を100%収められない市町村や、財政が困難になった市町村に貸付・交付するための「財政安定化基金」を総額2,000憶円積み立てています。納付金を収めるため、市町村が加入者に無理な取り立て・差し押さえを行うことが無いよう、「高すぎる保険料」を「払える保険料」に引き下げることが重要です。

子どもの「均等割」減免、ペナルティ全廃を

子どもも対象となる国保の均等割保険料。子育て支援の観点から子どもの均等割保険料の減免を求める意見が国に寄せられ、実際に減免に踏み出す自治体も出てきています(埼玉県ふじみ野市)。

また、子どもの医療費の窓口無償化をする市町村に対して、国は補助金を減らすペナルティを行ってきました。しかしこの4月から未就学児までペナルティが廃止となります。これで生まれた新たな財源を子育て支援に活用し、さらに残りのペナルティも廃止させることが必要です。

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