中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

12月議会、閉会日(17日)の議案についての討論。

2020年12月20日 10:00 am
カテゴリ: その他

12月議会、閉会日の議案についての討論。

議第102号 令和元年度一般会計決算

令和元年度は、県立高校の音通教室に引き続き特別教室にエアコンの設置、被災者生活・住宅再建支援制度の充実、幼児教育・保育の無償化など、長年の県民のみなさんの要求が実ったうれしい予算もありましたが、いくつか賛成できない点を申し上げます。

まず、県財政の悪化が危惧される点です。県債残高は過去最高額を更新しておりますが、さらに臨時財政対策債をのぞいた県独自の県債は前年度に引き続き連続して増加しております。

その原因には前年度に比べ、大型公共工事が増加しており、さらに県庁舎建設は関連経費をふく め660億円を超す規模で着工しましたが、これらの多くが県債です。

このまま、増加の一途をたどれば、必ず県財政が再び悪化する危険性を否定できません。さらに、2O2O年度にむけたイベントの多さも目立っております。スポーツマスターズ 約6O0O万円、東京2O2Oオリンピック聖火リレーの実施準備費 約75OO万円、ねんりんピックの開催準備費 約1億6OOO万円などです。

イベントそのものを否定するつもりはありませんが、準備費から開催費と、数年にわたり,財政負担が生じることと、県職員の今以上の負担増、それによる県民サービスへの影響が懸念されます。これらのイベントで県民に一体なにをもたらしたのか、行政には何が求められているのか、新型コロナの危機の中で慎重に見極め検証する時がきていると思います。

議第107号 令和元年度県営住宅特別会計歳入歳出決算

入居率の低い県営住宅団地を集約し縮小させる計画が始まっていますが、貧困と高齢化が進む中で、公営住宅のニーズは依然として高く、公営住宅の維持充実が求められます。

今回、対象になった団地の入居率が低い理由は、交通の便が悪い、エレベーターがないなど住環境の問題が大きいと考えられています。まずは入居者が減ったのでその分縮小をするという場当たり的なやり方ではなく、まず建物の改修や移転など抜本的な対応を検討すべきです。

さらに現在進められている集約化にあたっては、移転するかどうかの決断やその蒔期は入居者の意向を最大限尊重するのが本来ですが、退去の期限を切って移転と集約化を進めていくという、立場の弱い入居者が強引と感じてしまうようなやり方に相談の声が寄せられています。住まいは人権であり、こうした対応は承認できません。

議第109号 令和元年度国民健康保険特別会計歳入歳出決算

県単位化されて2年目、激変緩和の減額もあり本格的に保険料の値上げに動き出すものになっています。県は運営方針で、法定外の繰り入れ解消を掲げており、これにより、これまで市町村独自に一般会計から繰り入れ保険料の抑制を行ってきた独自の取り組みも制限されてしまいました。県が進めるべき事は市町村の法定外繰り入れの削減ではなく、財政措置による保険料の軽減です。抜本的な改善を求めます。

このような、議案は県民の皆さんのためになりません。皆さんと共に考え続けていきます。

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