2026年1月7日 3:31 am
カテゴリ: 活動報告
2、県の財政状況と事業見直しについて
(1)厳しい財政状況に陥っている原因について
(2)財政悪化を繰り返さないための再発防止策について
【質問 中川】続きまして、県の財政状況と事業見直しについてです。
なぜ、岐阜県はこんなに財政状況がきびしいのか。原因について県は、平成の初期、多くの公共工事を行なったこと、その後、財政悪化を受けて、県債の償還期間を20年から30年に先延ばししたこと、と分析されています。もちろんその点は正しいと思いますが、政策総点検、職員の給与カット、市町村への補助金カットなど、かなりの厳しい対応をおこなってきた経緯があるにもかかわらず、なぜ、また厳しい状況になっているのでしょうか。
償還期間を延長したことによる影響は、十年以上前から分かっていることであり、県庁内部で財政の見通しをしっかり持たず、アクセルに対しブレーキの役割を果たしていなかったことは根本的な要因だといえると思います。これは行政と県議会に大きな責任があると受けとめています。
以前も申し上げた事ですが、政策総点検や市町村への補助金がカットされた当時は、子どもの医療費に関わる福祉医療費や、小規模、認可外保育への予算なども削減されました。当時、あまりにも県民への影響が大きいと判断した岐阜市は、その分を緊急で財源補填するなどの対応をしました。当時のような県の対応は決して繰り返すべきでないと思います。
これまで、公共事業に起因する県債、いわゆる県の借金の返済額がどんどん増加していくことを何度も県議会で取り上げ、県民の教育や福祉のニーズに応える財源が無くなる危険性を指摘してまいりました。このあと取り上げます、木曽川水系連絡導水路事業も、国の事業ではあるものの多額の県負担が生じるものであり、これらも県債になると思われます。
災害関連以外は、年間の起債規模に一定の目安を持ち、県債残高を具体的に減らしていく計画の必要性を求めてまいりました。これらをどこまで県としてまともに受け止めていただいていたのかは疑問です。
2点知事にお聞きします。
1点目です。岐阜県が厳しい財政状況に陥っている原因は何でしょうか
2点目です。2度の財政状況悪化を繰り返していますが、繰り返さないためには何が必要とお考えでしょうか。
【答弁 知事】
「県の財政状況と事業見直しについて」5点ご質問いただきました。「財政状況に陥っている原因」、「再発防止策」、「事業見直しの目的」、「予算増額の必要性」、そして「見直しの過程の公開」と。これらは関連しますので、まとめてご答弁させていただきます。
まず、県財政が厳しい状況に陥っている原因としましては、高齢化の進展などによる社会保障関係経費や、公債費の増加などが挙げられます。中でも、過去の県政において、県債の償還期間の延長によって、公債費の負担が繰り延べられたことが、近年、財政がより厳しくなっている大きな原因でございます。
県債の償還期間の延長は、制度上認められているものですが、問題は、償還期間の延長により、後年度に公債費が増加することが見込まれていたにもかかわらず、これに備えた蓄えを十分に行ってこなかったことにあると考えております。 このため、今後、こうしたことに陥らないためには、公債費の将来的な負担をしっかりと把握するとともに、他の歳出も含め、財政全体の収支見通しを立て、必要な財源を確保しながら、運営していくことが重要であると考えております。
【再質問 中川】
原因と再発防止についてです。これまでにも公債費が上がることが見込まれていたにも関わらず対応してこなかった。そして、「将来的な見通しを持つことが再発防止には大事だ」との答弁がありましたが、その点については私も同感です。もう一つ大事だと思うのは、県債残高の総額をどうやって減らすのかという視点だと思います。いろんな指標がありますが、将来負担比率については、県財政の中でどのくらい県債の規模が大きいのか示しますが、全国平均が140%台くらいだと思うが岐阜県は200%を超えております。頑張って公債費払うために事業見直し行っても、元が大きかったら意味がない。これをどうやって減らしていくのか具体的な計画が必要ではないか。単純ではないが1年間の公債費よりたくさん借金したらその分増えていきます。その視点について、知事にお聞きします。
【答弁 知事】
まず財政の問題でございますけども、まさに議員ご指摘いただいたとおり、本県はぱっと見といいますか、公債比率はそんなに高くありませんが、まさに残高比率が全国トップクラス、断トツに多い状況です。本当によくぞここまで貯めたなという状況があるのですけど、これをどう返していくのか、これは非常に難しい問題です。まさに議員がご指摘いただいたようにこれを元気よく返していけば、多分、今後の事業を一切やめたほうがいいというようになりますので、先ほど申し上げたように、我々は、別に借金を返すために行政をやっているわけではなくて、やはり、今の県民の皆様、そして将来の皆様のために、今、こうした状況を踏まえた上で、どう県政を運営していくかということは、非常にこれから知恵を使っていくところだと思っております。 なので、今の 200%を超える、異常ともいえる状況についてはもちろん、念頭に置きながら、少しでもこれを減らす、将来のためにやっていること、これは重要だというふうに思っております。ただこうしたものは岐阜県だけではなく他県においていろんな状況がある中で、今後国との協議の中で、地方創生やそういった議論の中で、対応策を考えるべきかなと。まずは、今後やっていくべき作業の中で、そしてさらには今後こういった公債を増やさないように、どう知恵を使うかというのがまず大事かなというふうに思っております。
【再々質問 中川】
借金を返すために行財政をやっているわけではないとの答弁がありましたが、その点は私も同感です。令和6年度の決算が今出ています。それを見てみますと、借金の返済額、公債費は前年度と比べても50億円増加しています。こういうスピードでこれから返済額が増えていきます。どれだけ見直しをやってもやっても借金の返済額が増えていく。だからこそ元々の総額を減らしていかないとこの先大変厳しくなるのではないか。その結果が今ではないか。そこについては実感されていると思います。ただ、減らそう減らそうと言ってもなかなか減らないと、この間見ていても思います。
6月議会、9月議会、12月議会、県債だけ見ますと70億円とか90億円とか、今議会では追加上程で100億円を超えています。一つ一つの事業をみていくと必要性があると思います。だからこそこうやって県債が増えていってしまった。だから一定の目安、年間どのくらいに県債の起債はするべきだと目安を持っていないとどんどん増えていって、全国平均は減っているのに、岐阜県は200%を超えてしまった。私、きちんと目安をもっていく必要が一方であると思います。その点について伺います。
【答弁 知事】
先ほど申し上げたように、削ることだけが目的ではありませんので、今回、まさに災害への対応だとか物価対策ということで、いろんな対策を打つ中で、すべて国の金だけというわけにはいきませんので、県債発行もしております。 ただその中で、今までどおりのような県債ではなくて、今回は、先の答弁で申し上げましたように、有利な県債というか、後から国から戻ってくるお金が多いもの、これを優先的に使っております。 なので、ただ単に、同じように県債の発行をしているわけではないということをまず申し上げておきたいと思います。
あともう1つは、やはり先ほど申し上げましたように、今後いろんな対策が国の方でとられると思います。ただその中で、対策がとられたから楽になったので同じことをやったのでは、また同じことの繰り返しになってしまいますので、そういうときこそ、むしろ将来の負担を減らす、特に将来世代に、ここまで借金を積んでしまった県というのはなかなかないので、それを計画的に、薄く広くやっていくのか、それともそうした機会にある程度、合理的な対応をとるのか、それはその時の知恵が要るかなというふうに思っております。
ただ、いま現在、これだけ災害が増えて、物価高という中で、あえてそこのところに、大きくお金を使っていくのかというのは1つ判断の問題になろうかというふうに思っております。
いずれにしましても、県民サービスを減らさない、この取組っていうのは本当に重要だというふうに思っておりますので、実際その執行の中でも、先般申し上げたように、実際には何億もかかるものがですね、ねんりんピックだと3億の節約ができたりとか、いろんな知恵の使い方はあると思います。先だっての、関ケ原の大関ケ原祭においても、数千万円規模の事業をやめたとしても、あれだけ大成功だったと。やり方で工夫できる部分、将来に向けて考えていく部分、また国が動いたときに何を対応していくのか、それは今からやはり考えていかなきゃいけないと思っておりますので、ご指摘の通り、やっぱり将来の負担を減らすことも我々とっても重要な役割だと思っておりますので、その際にはまたそういったご提案をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
(3)事業見直しの目的について
【質問 中川】続いて事業見直しについて申し上げます。
こうした財政状況を打開するために、知事は来年度予算編成に向け事業見直しを発表されました。現在、約1200件の事業について見直し作業中とのことです。こうした状況の中、市町村には、来年度から中学3年生に支給していた高等学校就学準備等支援金を見直しの対象にする旨が伝えられています。また認可外保育や小規模保育事業所の団体である岐阜県小規模保育連絡会への補助金も継続されるかどうか、まだ見通しができていない状況だともお聞きしています。
そもそも県の厳しい財政状況の要因は、平成の初期からの問題であり、何の責任もない子どもたちに関わる予算を対象とする事は理解に苦しみます。また地方自治体の役割の根幹である福祉の増進に関わる予算についても慎重になるべきだと考えます。
そこで3点知事にお聞きします。
1点目。事業見直しは、財政を立て直すことが目的ではなく、福祉や教育ニーズなど県民がこれまで求めてきた政策を実現するための財源を作ることであるべきと思います。何のために事業見直しをすすめるのか、改めてその目的について伺います。
(4)事業見直しによる予算増額の必要性と今後の対応について
2点目に事業見直しにおける予算増額の必要性と今後の対応についてです。一例ですが、たとえば今議会には、高校生のタブレットなど教育にかかる負担や教員の未配置を解消してほしいというゆきとどいた教育を進めてほしい請願が出されております。また先の9月議会でも、県内の免許外授業の解消を求める請願が出されました。岐阜県は全国と比較しても多く免許外教員が多く、非常勤講師の予算をさらに充実させてほしいといったものでした。このように、県民の皆さんが予算拡充を望んでおられる陳情や請願が多く県議会に出されてきました。
そこでお聞きします。
事業の見直しというのであれば、削減だけでなく増額も含めるべきではないでしょうか。特に福祉や教育は削るだけでなく、むしろ不足している部分は予算を増やす議論が必要です。増額に関する必要性と具体的な対応についてお聞きします。
(5)事業見直しの過程の公開について
3点目です。今、事業見直しのさなかで、様々な断片的な噂や真偽(しんぎ)不明の情報が聞こえてきます。こうした中、見直し決定後にいきなり発表することで混乱も生み出します。そのため一定の透明性が必要だと感じております。
そこでお聞きします。事業見直しにあたり、見直しの過程をどのように公開されるでしょうか。
【答弁 知事】
次に事業見直しについて申し上げますが、先日の答弁でも申し上げましたけれども、現在進めております事業見直しは、単に歳出を削減することを目的としている訳ではありません。知恵と工夫によって、より効率的・効果的に施策を実施することや、国費などの外部資金を最大限活用することで、県民サービスを低下させることなく、むしろ維持・向上させることを目指しているものでございます。
このため、施策の実施方法の見直しや、対象の重点化などを図る中で、必要なものについては、増額することも含めて対応を行ってまいりたいと考えております。特に、一過性の対応といったイベントのようなものではなく、将来の世代にとっても価値のある投資については、しっかりと予算を確保してまいりたいと思っております。
こうした事業見直しの結果とその考え方については、来年度当初予算の発表の際に、お示ししたいと考えております。
【再質問 中川】
2点目は事業見直しについてです。今の答弁では県民サービスを維持・向上させるとの答弁がありましたが必要なことは増額もしていくとの事でした。県が示している事業見直し方針の中に、増額という視点は記載がありません。来年度予算方針も拝見しましたが、かなり厳しい今の枠の中で増やすという事で、これだと思い切って増やす事は難しいと思います。増額という視点も取り入れていく必要があると考えますが、知事の考えをお聞きします。【答弁 知事】
2点目の「事業見直し」、これも財政の立て直しが目的ではないということです。繰り返し申し上げておりますけども、予算を削るからすべてのサービスがだめになるわけではないです。特に、おそらく断片的に聞いておると思いますけど、予算設計のときに「一律10%カットで見直しをしてくれ」と。これは本県だけじゃなくて、国の予算についても常にやっていることです。それをやった上で、一旦、見直しをかけた上で、そこで出た予算の中でさらに増額するもの、新規にやっていくもの、これは常に予算要求ということで予算設計するときの当たり前の作業です。その中で、見直しがかけられているから大変だという議論が出るのも承知しております。
ただその中で、まさにこれまでの議論で申し上げたように、同じサービスを提供するならもっと他の方法がないのか。今朝も実は似たようなことで、そう指示したところなんですけど、ただ切るだけでは知恵がないと。その使った予算がどういう効果があって、その効果に対して他の方法がないのか。場合によっては県費でなくてもできる方法はないのかということを考えようというのは、まさに今回の事業見直しのポイントでございますので、おそらく最終的に出てきたものを、逆に言うと、削るだけだったら新規が一切出てきませんので、これを、それこそ、先ほど、削減した予算をすべて借金の返済に回すならそうかもしれませんけど、そうではない方法も考えたいと思っておりますし、今どうしても県費だけでやってきた文化が強うございますので、県費だけでなく国の予算を、場合によっては民間の資金も活用しながら、新しい、まさに「安心とワクワク」を実現する方法はまだまだたくさんあると思ってます。それを県職員に対しても、事業見直しの中で、今までのやり方にとらわれることなくしっかり見直して欲しいと、この作業をしているところでございます。





