中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

2025年岐阜県議会第4回定例会(9・10月議会)中川ゆう子代表質問(次世代型路面電車LRTの整備と公共交通の在り方について)

2025年10月7日 2:37 am
カテゴリ: 活動報告

【質問 中川】

日本共産党の代表質問を行います。

1、次世代型路面電車(LRT)の整備と公共交通の在り方について

公共交通は持続可能な社会をつくる基盤でもあり、過剰な自動車中心の社会の流れから公共交通への転換は様々な困難がある中でも、住民の要求をしっかり聞いて取り組みを進めて行くべきと考えます。

一方で、知事からは、岐阜羽島駅と岐阜駅、岐阜インターチェンジを結ぶルート案や、様々な交通手段がある中でLRTというあまりにも具体的すぎるものが提示され、唐突感を抱く県民も多いと感じます。

今、県民が直面しているのは、存続が危ぶまれているローカル鉄道をどう守って行くのかといった難しい問題です。また、私の地元では、おとつい、10月1日から路線バスの料金値上げが行われさらにいくつか減便されることも発表されています。物価や人件費を考えると値上げは仕方ないものの、この先、この地域で生きていけるのか、まさに地域の持続可能性が公共交通にかかっている状況です。

交通は歴史的に、社会経済や文化の発達を刺激し発展させてきた重要な役割がありました。住民の移動する権利「移動権」という考え方を念頭に、住民の中にある要求や要望を出発点にこれから幅広く議論していく問題だと思います。

もう一点の懸念は、岐阜市も指摘しているとおり莫大な事業費です。岐阜市では過去にモノレール構想というものがあったと聞いております。昭和47年、いまから50年以上も前ですが、新聞に完成図とともに岐阜市内にモノレールを建設する構想が公表されました。現在のJR岐阜駅から金華橋通りで東部方面と鏡島方面に分岐し、さらにそこから、当時は完成したばかりだったと思われる旧県庁舎に通じるという3路線案です。翌、昭和48年、岐阜市は機種選定に着手、早ければ来年度着工すると発表。美濃町線軌道上も利用でき用地買収費はかからない、だが建設費は1㎞あたり当時の価格で約10億円でした。

市史によると、「この膨大な建設費は、岐阜駅高架事業等と絡んで無理となった。昭和49年3月には岐阜市議会が「モノレールは順延」と決め、モノレール構想は幻と」とあります。かなり具体化されていましたが、最終的には事業費がネックとなり、住民や議会の理解を得られなかったということです。

LRTに話を戻しますが、最新事例である宇都宮市では1kmあたり約47億円であり、今回のルートで換算すると、初期投資だけで約1300億円ほどが想定されます。また維持管理費は、例えば富山市のLRTを参考にすると年間約6億円前後かかります。県がどのようなものを想定しているか情報が不足しているため、この想定が正確かはわかりませんが、少なくとも整備や運行にこの規模での事業費が必要だと言うことです。

岐阜県は、これまで県債に過剰に依存した県財政を続けてきた結果、数年後に資金不足に陥る可能性が生じており、県債残高の規模を示す将来負担率は今議会に出された令和6年度決算で224.9%。極めて厳しい数字が出ています。LRTどころではないのではといった声も聞こえます。

LRT導入自体を否定する考えはありませんが、誰が、何のために、どのように導入し、それによって何を得たいのか、県民の日々の暮らしの中で困っている声に応えるものになっているのか、この点をしっかりと共有できるものでないと、数多くの課題について、県民の理解を得ることは難しいのではないでしょうか。

そこで以下5点、知事に伺います。

(1)次世代型路面電車(LRT)の整備について

まず、次世代型路面電車(LRT)の整備について2点質問します。

①事業主体について

知事はなるべく県の負担が少ない形でとおっしゃっているが、そうはいっても県の財政負担は少なくないと思われます。まず、整備や運行事業を含めた事業主体についてどのように考えているのでしょうか。

②複数のルートと他の交通手段を含めた総合的な検討について

先月11日、岐阜市東部の自治会連合会長等が「岐阜駅から長良川鉄道 関駅までのLRT建設について」県に要望をされたと聞いております。芥見地域では、2020年にまちづくり協議会が行ったアンケート結果で「公共交通が不便」という意見が6割ともっとも多く、今回の構想が出される以前から、再三にわたり行政にLRTを要望されておられます。昨年12月発行のまちづくりだよりでは、編集後記で「0歳児から運転免許のない人、車いすの人など誰もが安い運賃で気軽に乗れ、子育てや福祉政策、観光対策にもなるLRT。」と実現を強く望む一文も記されていました。

このご要望にあるように、岐阜圏域周辺の各都市を結ぶ基幹的な交通体系の必要性は私も同感です。路面電車が廃止され20年になりますが、岐阜市と関市や美濃市、岐阜市と山県市等を結ぶ基幹的な路線を望む要望は今も根強く、長年にわたってあります。こうした自治体間、都市間をつなぐ役割こそ県に求められていると感じます。

補正予算約3500万円「まちづくり検討事業費」は、岐阜インターチェンジ、岐阜羽島駅、岐阜羽島インターチェンジをLRTで結ぶことが前提のようですが、「岐阜圏域全体のにぎわい」とおっしゃるなら、こうした歴史的な背景も考え、せめて南北だけでなく、東西も含めた面で検討をすべきと思います。また、交通手段も、LRTに限定せずバスを中心としたBRTも含め、幅広く調査することが、求められています。

そこでお聞きします。特定のルート、特定の交通手段に限定するのでなく、さまざまなルートやさまざまな交通手段を検討すべきではないでしょうか。

【答弁 知事】

昨日の伊藤議員のご質問でもお答えしましたとおり、県都であり岐阜圏域の中心である岐阜市の現状、これを見てみますと、市内の百貨店が次々と閉店するなど、「商いのまち」としてのかつての賑わいが失われ、地域経済の評価指標の一つと言われております地価についても一貫して下がり続ける状況にあります。

このような中、現在、高速道路網など広域ネットワークが整備される、そうした今こそ、これらを最大限に活用して、まちなかに「人やモノ」を呼び込み、様々な観光資源など潜在的な魅力を引き出すことによって、岐阜圏域全体の賑わいを実現していくことが必要と考えております。具体的には、県都岐阜市を中心に点在している交通拠点や歴史的・文化的拠点、そして教育・医療・福祉拠点、そして物流拠点など、人が集まる様々な拠点を有機的に線で結び、面として岐阜圏域に賑わいを広げる必要があると考えております。また、高齢化の進展によりまして、車に依存した交通手段だけでは、そこに住む方々のニーズに満たすことは難しくなっています。これはまさに、議員にご指摘いただいたとおりです。

こうした課題に効果的に対処するための政策手段、ツールとして、現在、新たな交通システムの導入を検討しているところでございます。そして、学生や高齢者、障がいのある方など全ての方が安全で快適に移動することができる、次世代型路面電車 LRTを有力候補として検討を始めたところでございます。

まず、事業主体でありますけれども、国内の先進事例を見ましても、宇都宮市のような「新会社を設立する第三セクター方式」だとか、富山市が行っておられますような「官民連携方式」など様々な方式があります。現在、関係者との協議や国内外の先進事例の調査を進めているところでございますけれども、今後、岐阜市や羽島市、そして鉄道事業者などとしつかりと議論を行いまして、新たなビジネスとして民間投資を呼び込むなど、本県において最適な方式を検討していきたいというふうに考えております。

その関連で、ルートについてお答えをさせていただきます。先般、各拠点を結ぶ観点からイメージという形でルートをお示ししたところでありますけれども、具体的なルートにつきましては、もちろん道路交通への影響だとか利用者の需要といった、様々な調査・検討を経て決定するものであり、現時点で確定したものではありません。ただし、ルートの検討に当たりましては、利用者の利便性や、道路交通への影響といった点に加えまして、想定される利用者数から事業としての採算性が見込まれるといった視点が重要だというふうに考えております。これはまさに議員ご指摘の持続可能な制度でなければならないという観点で、そういう意味で事業として逆に成り立つ見込みがあれば、民間資金の活用も含めて、資金調達の可能性は大幅に拡大いたします。今回の調査事業におきましては、そうした検討のベースとなりますデータ分析を行う予定でございます。

ちなみに、今回お示ししたイメージのルートですけれども、駅やインターチェンジを起点にいたしまして、規模の大きな病院、そして市内にある多くの高校、かなりの数ですけども、そこ、そして、大学、更には複数のショッピングモールやスポーツ施設、ホールなどを経由するルートとなっております。なので、当初から、かなりの数の利用客が見込まれまして、事業性も十分視野に入れたものになっております。そうした点で継続性を考えながら、一案として示したものです。

今後、本議会に上程しております補正予算を活用して、更に詳細な調査やデータ分析、そして更には、まちづくりに伴う利用者の将来推計、これらを様々な検討を行いまして、ルートの設定を行っていきたいと考えております。

また、関連する交通手段につきましても、既存バス路線との接続、そして接続に伴う再編、パークアンドライド拠点の整備などの検討を行うこととしておりまして、その中で、バス高速輸送システムいわゆるBRTだとか、自動運転バスなども含めて地域全体として最適な交通網の構築に向けた検討を行ってまいります。この際、主たる利用者となられます地域住民の声や、関係者の意見などを十分に踏まえて検討を進めてまいります。

(2)公共交通に係る計画について

【質問 中川】

続いて、公共交通に係る計画について 2点、質問します。

①岐阜県地域公共交通計画における理念とLRTの整備の位置付けについて

1点目。公共交通計画には県民の移動権を守っていくという理念が不可欠であり、その理念に基づいて交通体系を整備していくことが望まれています。現在、県が検討を進めているLRTに関する構想についても、単独の事業としてではなく、こうした移動権を前提とした公共交通計画全体の中で位置づけられるべきものだと思います。そこで、本県の公共交通計画の策定や推進にあたり、どのような理念をもって取り組み、LRTに関する構想をどのように位置づけて進めていかれるのか、お考えをお聞かせください。

②LRTの整備、岐阜市総合交通計画および岐阜県地域公共交通計画との整合性と今後の対応について

2点目。岐阜市では路面電車が廃止され20年間、LRTではなく、バスを主軸としたBRTに舵を切ってきました。今後も、幹線バス路線のBRT化を進めるという方針であり、市の計画にLRTの記載はありません。県においても同様です。

そこでお聞きします。地元である岐阜市の総合交通計画や県の計画と、今回のLRTに関する構想には整合性がありません。行政間でまず計画を検証し、方向性を一致させることが重要だと思いますが、いかがお考えでしょうか。また今後どのように対応されるのでしょうか。

【答弁 知事】

地域公共交通計画は「地域にとって望ましい地域旅客運送サービスの姿」を明らかにするマスタープランとしての役割を果たすものでございます。本県におきましては、「地域公共交通の維持・活性化による『誰もが暮らしやすい地域』の実現」を基本方針に掲げまして、地域の足を残していくとともに、DX、デジタル技術をはじめとした新技術の導入やバリアフリー化等により、効率的で、誰もが利用しやすい公共交通の実現に向けた取り組みを進めていくこととしております。

加えて、社会情勢の変化や、交通インフラ整備などに伴う需要の変化に合わせて、適切な地域公共交通ネットワークを検討していくものであります。このため、新たな交通システムの導入の検討にあたりましては、現在の本県の地域公共交通計画に掲げた「効率的で、誰もが利用しやすい公共交通の実現」という基本的な考え方に、「中心市街地に人を呼び込み、地域を活性化する」という観点も加えたいと考えております。

また、今後事業化を推進する場合には、既存のバス路線等の地域内交通も含め、岐阜圏域の交通体系の再編を考えていく必要性がありますので、当然、県や市の交通計画にも反映していくべきと考えております。

今後、岐阜市や羽島市との間で、新たな交通システムの在り方について調整が図られた段階において、県と市の交通計画への反映について、適切に対応してまいります。

(3)住民からの要望を踏まえた公共交通施策の推進について

【質問 中川】

続いて、住民からの要望を踏まえた公共交通施策の推進についてお聞きします。

先ほど、岐阜市東部の自治会連合会の方々からの要望に触れましたが、岐阜市東部、北部では、移動や外出に課題を感じた住民の方々が3年前から、勉強会を開き、岐阜市や交通事業者との懇談、公共交通の状況調査などを重ね、昨年11月に「誰もが利用しやすい公共交通を考える会」を立ち上げられています。アンケート調査は自治会などのご協力もあり、東部と北部、12の小学校区で配布し700を超える回答が住民から寄せられております。自由記述の部分では、非常に切実な重いが感じられるものが多くあります。ほんの一部、紹介させていただきます。

岐阜までのバス運賃往復1000円を超えるのはきつい。しかしバスは車のないものには本当にありがたい。運転手さんの給料をあげてください。通勤時間に間に合うバスがなくなった。車しか手段がない。バスの利用はとても困難です。年を重ね、免許を手放す時を考えると、趣味の範囲も狭くなり不安になります。自分の足で市内の活気にも触れてみたく、それにはバス料金の均一を切に望みます。路面電車の美濃町線があった時は時刻が正確で安かった。LRTを切に希望する。ダイヤ改正で大変不便になった。将来的にこの地域には住めないと感じている。高いバス代やダイヤの少なさについて、もっと改善してほしい、岐阜駅と、関市・山県市と繋ぐ線の復活を求める声を聞きます。また、これは知事のLRTに関する答弁がある以前のアンケートですが、やはりLRTをつよく望む声があります。

これは岐阜圏域全体に共通するのではないでしょうか。岐阜の中心市街地の衰退は、その周辺、郊外や近隣都市から中心市街地に移動する手段がどんどん無くなっていることも影響していると考えられます。

今回のLRTに関する説明では、岐阜羽島駅を拠点に観光客のみなさんを中心市街地に呼び込む狙いが説明されていますが、県民の中にある「岐阜市の中心市街地に行きたくても行けない」という方々の声は、重要なヒントになるのではないでしょうか。

そこで最後の質問です。住民の要望、何に困っているのかというニーズをもとに、LRTを含めた公共交通の計画を住民合意で進めていくことが必要不可欠ではないでしょうか。お考えを伺います。

【答弁 知事】

これも議員ご指摘のとおり、新たな交通システムにつきましては、地域住民のニーズを踏まえまして、ご理解いただきながら検討を進めていくことが何より重要だと考えております。

私自身これまで、4年間も含めて、地域住民の方々と接する機会、様々な方からお話を聞く中で、やはり地域公共交通の将来に対する不安の声、これをたくさん耳にしてまいりました。具体的には、これも議員ご指摘いただきましたけど、「運転免許を返納したらどうやって買物や病院に行けばいいのか」という高齢者の声、そして「雨の日の渋滞で塾や学校への送り迎えが大変だ」という子育て世代の声、更には「学校への長距離の自転車通学が不安だ」という学生の声など、住民の方々の様々な声が今回のLRTを有力候補とした新たな交通システムの検討につながっているものでございます。

また現在の交通システムを見てみましても、岐阜圏域の路線バスは、今年度に入   って既に4路線が廃止となっており、運行本数も対前年度比で約10%減少するなど、地域のニーズに応えきれていないのが実情でございます。

さらに、特に問題なのが、バスの運転手が確保できないという問題、そしてこの 状況は更に厳しくなるということが予想されております。そうしたことからも、都市の軸となる部分に基幹交通システムを導入して、バス路線の再編などによって大切な、貴重な運転手の方々に、地域全体の足として活躍していただくことで、将来を見据えた形で、地域全体を支える新たな交通システムの構築が必要となってきていると思っております。

県としましては、こうした状況を総合的に勘案して、先日、新たな交通基幹システムとしてはLRTがよいのではないかという溝想をお示したところでございます。これまで、経済界、商店街、交通事業者など様々な立場の方々からまちづくりに ついて意見を伺ってまいりましたが、今後更に関係者との協議を進め、実現可能性を含めた調査・検討を行ってまいります。その上で、今年度末を目標に、岐阜市や羽島市、事業関係者、警察など、関係機関で構成する検討体制を構築し、既存の交通システムヘ見直しを含めた新たな交通システムのあり方について議論を進めてまいりたいと考えております。その際、一定の議論が進んだ段階ごとに積極的に情報開示するなど、県民の皆様に対し検討状況をお示ししていく予定でございます。

また、先月、岐阜市東部地域の自治会の皆様からご要望をいただき、私自身が直接意見交換を行ったように、今後も、こうした場を積極的に設けることで、地域住民の皆様の声を十分に踏まえ、県民の皆様のご理解を得ながら、岐阜圏域のまちづくりを進めてまいりたいと考えております。

(1)(2)(3)について

【再質問  中川】

採算性の他、もう1つ重要なポイントは、どれだけの住民が困っていて、そこに応えるものになっているか。様々なところに困ったという声があり、それを受けとめた場合に、複数ルートで検討を始めるのが本来ではないか。複数ルートでの検討について、再度伺います。

続いて、県地域公共交通計画における理念とLRT整備の位置付けについて、中心市街地の活性化を盛り込みたいとのことですが、中心市街地の活性化には、その根底に中心市街地に来たくても来れなくなってしまった県民の皆さんの声がある。県民の移動権を盛り込んだ計画を作っていくことが大事。この理念を含んでいただけるのか再度伺がいます。

最後3点目、新たな交通システムの実現可能性を含めた調査・検討をされるとのことだが、これは岐阜圏域全体で考えているのか、それとも、今回の羽島から岐阜のルート上だけで考えているのか、規模感、考えをお聞きします。

【答弁 知事】

議員ご質問の中で、1点言葉を整理しなきゃいけないかなと思っていますのは、新たな交通システムのネットワークを考えていることと、LRTはイコールではありません。すなわち、まず地域全体としてどういう交通システムが要るのかというのは既存システムを含めて、もう1回見直す中でその基幹部分にLRTを入れてはどうかというのが説明でありますので、従いまして、今のご質問だとLRTだけで全部のニーズを解決しますよみたいな話になってしまうと、それはそれで多分難しいことになると思います。

もし、そう誤解しているのであれば、もう一度ちゃんと説明させていただきたいと思っておりますのは、まずはこの岐阜圏域の活性化、昨日ご答弁させていたように各圏域においてバランスよく発展してく中で、特にこの県都岐阜市におきましては、どんどんその活性化が失われている流れの中で、まずどうこれを止めていくのか。その中の1つの考え方として、人やモノを呼び込む、もちろん中にいる人たちの動きも含めて考えたときに、新たな交通ネットワークはいるのではないかと。そうすると、先ほど申し上げたように、既存システムの再編も含め、どういうやり方がいいのか。その中で運転手が減っていく、どんどん本数が減らされる中で、まず基幹の一番太いところに関しては、LRTを置くことによって、そうした再編が非常にしやすくなる中で、いろんなニーズを応えていってはどうかと。これはまず最初の提案でございます。

そんな中で、私自身も4年間聞いてきた、そして私自身が山県市出身でありますので、かつて高富であった電車が、それはもちろんあった方がいいんですけれども、逆に言うと、費用対効果ということで、そこに住んでいらっしゃる方自身のニーズをすべて満たすことはかなり難しいです。その中で、この地域はバスがいいのかLRTがいいのか。特にLRTの場合は、坂道には耐えられませんので、ある程度山間部について LRTは難しいです。ただ逆に言うと、今回、今後検証していきますけど、新しいタイプのLRTですから、費用対効果も考えて今までと同じではないかもしれません。

すでにある地域においては、工業団地と一緒にすることによって新たなニーズが生まれて活性化した、そうしたことをこれから検証してく必要があると思いますので、もちろん今住んでおられる方が、特に買い物だとか病院だとかに、ニーズがあることは私も理解しております。逆に言うと、そういう方々にとって、やっぱりバスの路線をしつかり残していかなきゃいけない。そのために、逆に言うと、今すべてのバスが岐阜駅の真ん中に集中する形になっていますけれども、そんな中で将来を見ていくのか、それともここに基幹があることによって、そうしたバス路線がさらに生かされる形で、特に遠くの地域の方々のそうした移動とニーズに対して応えていくのか、まさにそれを考えるのがこの今回の取組であります。

特に今回、理事という新しいポストを設けて考えてやられてるのは、岐阜圏域及び東濃圏域、こちらもう少し広いルートになりますけれども、リニアが来たときにどういう人の動きがあって、その中でどうこの地域を活性していくのか。今回、同じように岐阜圏域においても、そうした人の動き、活性化の範囲で考えると。 1つの案として、今回インフラが整備されますインター、そして羽島駅、この辺りを考えることがおそらく合理的じゃないかという提案をしているだけで、今後の議論によってもう少し広い地域、今、要望がありますように、いろんな地域からまた声があると思いますけども、まずはコアとなる部分をしつかり考えた上で、今後の議論の展開をしていきたいというふうに思っております。

【再々質問 中川】

まずコアとなる部分をしつかり考えた上で、今後の議論の展開をしていくとお答えいただいたが、今回の補正予算では、羽島から岐阜のルートが検討されます。先ほど岐阜東部地域の自治会から要望を受けたとお答えいただいたが、今後、検討を進める上で、もっと多くの要望が出てくると思われるため、そういった意見を盛り込んだ形で、今回の構想が提案されれば、多くの方が納得すると思う。

幅広くこれから議論されていく中で、今回の構想を含めた岐阜圏域全体の構想にどうやって、落とし込んでいくのか。複数ルートを含めた総合的な検討をしていただきたい。

【答弁 知事】

おそらく、言葉の使い方をもう少し私も正確にしたほうがよかったかなと思っておりますけども、「岐阜圏域」と言ったときに、5圏域の岐阜圏域全体ということではなくて、「岐阜圏域におけるまちづくり」ということで私は説明してきたと思うんですけど、特に、岐阜圏域全体の端から端まで見てるって話は私は1度もしておりません。

岐阜圏域の中の、特に中心部ですね、まさにご指摘ありましたように、まさに人を呼び込んで、まさに活性化していない部分についての人を呼び込むという文脈で私はずっと説明してると思ってるんですが、それが多分岐阜圏域という言葉に引っ張られて山県市もあそこも全部みたいな話になってしまうわけではないと思っています。

ただ、こうした議論はですね、当然のことながらご指摘のとおり、「大きく皆さんの意見を聞いてからまとめろ」という意見と、みんな聞くと「早く具体的に出せ」と必ず両方が出てきますので、そういう意味では、まずは今岐阜県にとってそしてこの岐阜市にとって活性化するための案として我々が出したものです。

これを議論する中で、外に向かってどれぐらい見いだすかというのはいろんな要望を含めて考えていきたいと思ってますけど、初めから岐阜圏域全体の話をしているつもりはありませんし、ただそれが岐阜圏域という言葉に引っ張られてしまうのであれば、今後はちょっと訂正したいというふうに思っております。

ただ、この岐阜圏域の中だけでもですね、非常にいろんな議論がありますし、この議論というのは、岐阜圏域で閉じるものではありません。

もう既にありますように、他の圏域の方からも「うちの方でも」というのは当然ありますので。ただそうした議論をするためにもこのコアたる部分においてのしつかりした議論をした上で、採算性も含め、いろんなニーズをどうやったら解決できるのか、これはある意味1つの大きな試金石になると思っておりますので、それを今回の調査予算を使い、そしてその中でどこまで広げたらいいのか、これも含めて、今後いろんな議論を伺った上で進めていきたいというふうに思っております。

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