衝撃をもって受け止めるべき現実

藤田孝典さんの講演を受けて

中川ゆう子は長良川河口堰関係の学習会へ。スタッフは、「どう防ぐ！私も、あなたも下流老人」というテーマの講演会に参加しました。メインは「下流老人」というワードを作り、著作などでも問題啓発をしている社会福祉士の藤田孝典さんの講演。

裕福な既得権益層と思われがちな高齢者の貧困率が上昇している実態を基に、イメージに捉われず貧困問題を直視する必要性を感じました。また、若い世代にとっても、将来受けることになる様々な社会保障制度に安心感を見出せなければ、消費も冷え込み、更に社会全体が活力を失いかねない点も指摘され、世代間対立が言われがちな高齢者と若者がタッグを組んでいく必要性が語られました。

一番印象的だったのは、「頼れる人がいない、関係性の貧困」が最も重くのしかかる、ということ。これはひきこもり支援を考える際にも感じることですが、関係性が断たれ孤立すれば、置かれた状況を更に悪化させかねません。行政には、丁寧に実態を探り、必要な施策を行うアウトリーチ型の支援が求められますし、それが可能になるだけの人員配置が必要だと強く感じました。(ス)