中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

新型コロナウイルス感染症への対応について要望

2020年4月8日 11:12 am
カテゴリ: 毎日の活動

地域の皆さんからいただいた声や、各市民団体、市町村議員の皆さんからいただいた意見をまとめ、県へ要望しました。

新型コロナウイルス感染症への対応に関する要望書

新型コロナウイルス感染症について全庁挙げて対応されているご努力に敬意を表します。
岐阜県でも感染拡大と自粛要請によって県民生活と地域経済に深刻な影響がもたらされています。私たち日本共産党としても、専門家の科学的知見に基づく政府・自治体の外出自粛などの要請に積極的に協力し、感染拡大を防止する社会的責任を果たしてまいりたいと考えております。
つきましては、県においても必要な対策を前例にとらわれずに実施されますよう、以下の項目について要望します。

 1、 情報発信と周知徹底をしてください

(1)急激な事態の変化や日々直面する実態、県民の不安の声を市町村・関係機関や各団体と連携してきめ細かくつかみ、正確な情報を県民へ直接伝えてください。
(2)防災無線や防災メール、県独自の動画配信の活用を検討してください。
【知事や県が発した自粛要請のメッセージが正確に伝わらない、または全く届いていない状況が県民の間では少なからずあります。】

2、 医療体制の充実・強化をしてください

(1)医療崩壊を招かないため、医療・検査体制の強化をお願いいたします。
(2)保健所の体制強化、発熱者外来の設置、あらたな病床確保とそのための財源措置、施設の借り上げなど、体制を整えるための医療機関への支援の強化をお願いします。
(3)抗体検査の実施が安定的に行えるようにしてください。
(4)軽症感染者が自宅療養となる場合を想定し、ガイドラインの周知・徹底を図ってください。
(5)自宅療養の場合、自宅で隔離させて生活できる環境でない場合には、行政で場所の確保を行ってください。例えば、ホテルなどの借り上げ、食事の提供など。
(6)病床削減によって坂下病院で空いた100床を、今回だけでなく、緊急な場合に利用できるようにするとともに、常に受け入れ可能な看護体制を作ってください。感染軽症者の場合、自宅療養といっても家族と一緒であることへの不安は大きいと思います。

3、 検査体制の強化をしてください

(1)医療機関におけるPCR検査は医師の総合的判断で行えることの周知をお願いします。
【相談・検査の目安は「4日間高熱が続く」等とされていますが、この間判明した症例ではこうした目安に会わないケースもあります。感染拡大をさせないためにも検査実施は柔軟に対応すべきであり、柔軟に対応を行う旨を周知してください。】
(2) 円滑に検査を進めるために民間検査機関での検査数、や課題を把握し、必要に応じて対策をお願いします。
(3)PCR検査を飛騨地域・高山市でもできるように、検査場所(検査する医療機関)の確保、検査機器の整備、検査できる人の確保、患者の採血・病床・治療用機材の確保、など必要な体制の整備を行ってください。またそのための財政措置をしてください。
(4)早急に検査の受入体制を整備してください。感染を疑う状態であれば、即検査できるよう、市町村毎に検査場所を設置し、地域に格差が出ないようにしてください。

4、 資材・備品不足に対応してください

(1) マスクや消毒液、手袋、エプロンなど感染防止に必要な医療資材を確保し、医療機関(診療所も含む)、介護施設、障がい者施設、保育施設、などへの安定的な供給をお願いします。
(2)医療資材の確保と安定供給について、目途を示してください。

5、 病床維持、充実させる地域医療構想を作ってください

地域医療構想は病院のダウンサイジング前提ではなく医療体制を充実させられるものに病床削減計画の準備を停止し、病院現場が新型コロナウイルス感染症対策に注力できるようにしてください。

6、 命を守る国民健康保険制度にしてください

(1)国民健康保険の被保健者資格証明書を交付されている人方への保険証送付を、市町村へ徹底するようお願いします。
【国は医療費を全額負担する資格証明書でも保険証同様に保険受診ができるようにすることを通知していますが、これが交付者に伝わっておらず受診が遅れる危険があります。感染拡大防止と重篤化をふせぐためにもまずは緊急に保険証交付を進める必要があります】
(2)新型コロナウイルスに感染した方、感染が疑われる方に傷病手当金を支給できるように、市町村の条例を制定するよう促してください。また、県として財政支援を行ってください。
(3)国民健康保険料(税)の納付猶予や減免適用を広げてください。また、減免を広げるため、市町村への財政支援を行ってください。
【多くの市町村では6月に保険料の通知が行われますが、今年に入って収入が激減した自営業者は昨年の収入によって決定された保険料は大きな痛手になりかねません。】
(4)国民健康保険料(税)を値上げしないようにしてください。

7、自粛と補償はセットで

(1)飲食店をはじめ観光産業、農業などの県内小規模事業者を廃業に追い込まないために、融資が受けられなかった事業者への助成や支援制度を検討してください。
(2)小規模事業者に対し、十分な休業補償や支援をするよう国に求めるとともに、県としても固定費補助等の実施を検討してください。
【知事の自粛要請を受け、飲食店や観光産業、農畜産業では多くが休まざるをえなくなりました。それにともない飛騨牛の価格が下がり飛騨牛生産農家へも深刻な打撃があります。しかし、家賃などの固定費は支払う必要があり、このままでは多くの自営業者が廃業を余儀なくされる恐れがあります。】
(3)解雇、派遣切り、内定取り消しなど、雇用に深刻な影響が懸念されます。仕事が減って休業した労働者などへの雇用調整助成金の拡充や、フリーランスの方などへの経済的支援を行ってください。また、国に対して現金給付の対象拡大を要請してください。
(4)会社経営者の方は、連続して仕事がキャンセルになり、従業員の雇用維持が大変。県内の実態把握と財政支援をしてください。
【※事例紹介 9年間パートで働いて来たが、突然解雇。解雇理由ははっきりしなかった。/民間給食センターの臨時職員だが、突然の一律休校宣言で仕事がなくなった。3月末に補償されるとの説明がありましたが、時間外労働は対象外になりました。/トヨタ自動車の一部工場閉鎖のため、他の工場への勤務変更になった。/などコロナ影響の声を聞いています。】
(5)県の指定管理者施設の労働者への経済的支援をしてください。
(6)県が関連するイベント等での延期・中止に伴い、アーティストや舞台関係者等への休業を補償ができるよう県として支援をお願いします。また、民間でのイベントでも同様の問題が起きています。国の財政支援を求めてください。
(7)解雇、派遣切りにあった労働者が住む場所に困らないように、県営住宅などを安価に提供することを検討してください。

8、子どもたちを守るために

(1)学校の再開にあたっては、
①専門家の判断も参考にして判断基準を明らかにしてください。
②現場の体制を含めた万全の対策(消毒やマスク、非接触体温計などの準備も)を講じ、学校現場の声を聞いて、保護者の協力と納得が得られる形を検討してください。
(2)休校等の実施にあたっては、3/2からの一斉休校で起こった様々な影響を踏まえ、十分な対策を実施してください。
(3)どうしても通学できない、休校が続いたときでも学びが保障されるよう、在宅学習の環境整備について研究をお願いします。
(4)特別支援学校の再開にあたっては、保護者が送迎できない場合の通学支援を、安全面に配慮し医学的知見も取り入れながら個別に柔軟な検討をしてください。
【「スクールバスではなく保護者が送迎」という判断がされたことにより、仕事などへの影響で送迎できない保護者は大変困ります。個別のケースに対応した通学支援方法を休校中に検討していただきたいです保護者送迎になると、仕事などへの影響が懸念されます。保護者に負担が生じないようにしてください。】
(5)休校時の昼食代など経費増など、家計への負担が大きくなっています。就学援助対象児童をはじめ、休校時の昼食費支援をお願いします。
【休校中の学校給食費は保護者に返還されていますが、恵那市では、就学援助から給食費が差し引かれて、支援を受けている保護者から混乱の声が上がっています。また、就学援助金が金融機関に振り込まれていますが、東美濃農協では手数料が有料となり、恵那市はその分を保護者負担としています。県として支援を行ってください。】
(6)学童保育では子ども用のマスク、ペーパータオルが不足しています。早急な支給支援を援助してください。
(7)学童保育の利用者が減少し運営に支障が出ています。補助制度を検討してください。
【中津川市では今回の事態を受けて条件を厳しくしたため利用者が減り、市の補てんでは運営費が十分ではありません。継続できるよう支援してください。】

(8)学童保育利用者への配食援助を県として行ってください。

9、相談体制の抜本的強化を図ってください

(1)暮らしや営業などの相談は、県と市町村や国の出先機関、関係団体などと連携したワンストップの総合相談窓口を設置し、電話や面談など相談体制の抜本的強化を図ってください。

(2)突然の仕事のキャンセルや収入源、さらに自粛や自宅待機によりDVや虐待のリスクが高まっています。自宅が安全でない方に対する、相談窓口の周知を一層強化してください。

10、今年度予定されているイベントはすぐに延期・見直しをしてください

イベント中心の今年度予算を、新型コロナ対策対応型に思い切って切り替えてください。そして、今年度予定されているイベント事業(「ねんりんピック岐阜2020」、「関ケ原2020秋の武将イベント」など)等の延期・見直しをしてください(8月開催予定の岐阜県消防操法大会は中止となっています)。
【見直しがされないと、関連する学校などでは準備が必要になります。早期に見直しをしてください。】

11、消費税を引き下げてください

政府の「自粛要請」により、深刻な打撃を受けている中小企業・小規模事業者(特に観光産業)、国民の生活支援として、緊急に消費税の5%への減税、所得補償・休業補償の対策を行うよう国に求めてください。

その他

運転免許証更新を行う運転者講習センターでは、一部で今まで通り密閉・密集の場で行われているようです。至急改善をお願いします。

以上

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