2024年10月24日 2:24 am
カテゴリ: その他
12月からの現行健康保険証の廃止について
Q 中川
また、週刊誌では岐阜県内でマイナ保険証の窓口トラブルにより診察に繋がらず死亡した事例が報じられました。記事によるとマイナ保険証による資格確認ができなかった場合の医療機関の対応は、国が示す方針通りであり間違っておりません。そもそもの問題は、こうした医療機関での窓口トラブルが解消されていないことであり、窓口に出した瞬間に受付が完了する現行の健康保険証だったら起きなかったのではと思うと言葉にならないほどの悔しい話です。
当時の武見厚労大臣は記者会見で、こうした事例を調査するとは答えませんでしたが、岐阜県で起きたことですし、県として県内の状況を把握する必要があると思います。若くて元気な人には便利かもしれませんが、体調が悪い、目が悪いなど、医療機関にかかる方の中には必ずしも全員にとって便利とは言えない状況があります。命に関わるものであり、そもそもトラブルが解消されていないのに運用を進めることが間違っているのではないか。少なくとも12月で現行保険証の廃止は見送るべきだと考えます。知事は以前、こうしたマイナ保険証にまつわるトラブルについて「大変ゆゆしき事態」と答弁されています。
(1)医療機関の窓口でのトラブル事例に対する認識と実態調査について
保団連の調査や報道からわかるようにマイナ保険証をめぐってはトラブルが解消され安心して移行できる段階にあるとは言えません。トラブルや診察遅れについてどのように認識されているでしょうか。また近々、岐阜県保険医協会から県内の調査結果が発表されるとお聞きしております。県としても実態を調査すべきではないでしょうかA 知事
国は、マイナ保険証に関するコールセンターを設置しておりまして、現在でもトラブルについて問い合わせがあるというふうに承知しております。従って、現段階では、マイナ保険証に関するトラブルは、未だ完全に解消されたとは言えないというふうに認識をしているわけであります。このトラブルにつきましては、制度を所管する国において、今申し上げましたように、コールセンターを設置し、日々寄せられるトラブル事例を基に、課題を把握し、対応されておりますので、県としては、その動向を注意深く見守ってまいります。
Q 再質問 中川
トラブル事例に対する認識は回答されましたが、実態調査をしたほうが良いと思います。実態調査をしたうえで、国に対して、きちんと物を言っていくべきではないか。
A 知事
トラブルの実態調査でありますけれども、これから12月2日までどういうふうに物事が進むかということについて、私どもとしては、制度を所管している国がコールセンターを通じて日々寄せられるトラブルにどう対処するか、しっかりと見守っていきたいと思っておりますけれども、このタイミングで県として改めて新しい調査に乗り出すということは考えておりません。
(2)現行保険証の廃止に対する県民の理解と現行保険証の継続について
Q 中川2点目です。現行の健康保険証の廃止について、知事は「県民の不安払拭が不可欠だ」と以前答弁されていますが、現在、県民の不安を十分払拭できる段階にあるとお考えでしょうか。現行の健康保険証とマイナカードの併用を国に求めるべきではないでしょうか。
A 知事
国では、マイナ保険証への移行過程における様々なトラブルや課題を把握し、一つ一つ解決策を進めてきておられますが、現在でもなお、今申し上げましたように、トラブル事例はコールセンターに寄せられていると、これも事実でございます。また、本年8月時点での医療機関、薬局におけるマイナ保険証利用率が12.43%に留まっております。こうしたことから、現時点では、国民の不安を完全に払拭できているとは言い難いというふうに考えております。マイナ保険証に対する不安を払拭するためには、今後、トラブル発生時の対応方法が全国の医療機関に徹底され、きちんと対処されるとともに、そのことが国民の皆様にも十分周知される必要がございます。国においては、国民の不安の払拭やマイナ保険証への一体化の意義についての理解が進むよう、改めて丁寧に説明を行っていただく必要があるのではないかというふうに考えております。
こうしたことにつきましては、全国知事会からも国に対し、繰り返し強く要望しているところでございます。県といたしましても、県内の保険者などで組織する岐阜県保険者協議会を通じた周知に取り組んでまいります。
Q 再質問 中川
不安が払拭できていない状況にあるという事で、これから医療機関で窓口トラブルがあった場合、その対応について丁寧に周知していくと回答されました。私は、この問題は医療機関の対応に問題があるとは思いません。それよりも、そもそもトラブルがあるのに、解消しないまま、今の健康保険証を廃止して、トラブルもまだあるし、利用者も12%というマイナ保険証に一気に移行させることに問題があると思います。丁寧に説明するという段階でなく、現行の健康保険証をそのまま継続させるよう、ご意見を、ぜひ国に対し出していただきたい。その点について伺います。
A 知事
既に申し上げておりますように、国民の不安をどう払拭できるかということが大事なところでありまして、我々としては、これから2か月の間に、国はそれぞれ様々な対策をこれまでトラブルに応じてやってきているわけでありますが、そうした対策、対応がどこまで国民の不安を払拭できるか、どこまで周知が徹底されて国民の理解を得られるかといったことについては注意深くフォローしていきたいというふうには思っておりますし、その過程で知事会を通じて要望あるいは提言、そういったことをしていくことは十分あり得ると思っております。
Q 再々質問 中川
デジタル化とは、誰もが使えて、利便性を向上させるために進めるものだと思っています。調査はしないとのことですが、今、国がやることを注意深フォローしていく段階ではない、健康保険証の廃止は再来月の話です。12月は医療機関にとって、風邪とか発熱患者が一気に増え、繁忙期であります。医療機関の混乱を招くべきでなくて、この点について、国にもっと強く主張いただきたい。せめて12月の廃止については見送っていただきたいと思います。その点について知事に伺います。
A 知事

(3)12月以降の現行保険証の取り扱いに関する周知について
Q 中川健康福祉部長にお聞きします。
12月2日より現行の健康保険証が廃止され、マイナ保険証を持参するようにと広報されています。実際には、12月2日以降は現行の健康保険証の新規発行が廃止となるだけで、現行の健康保険証は有効期限まで引き続き使えます。しかし配布されているチラシを受け取った方々の間では、12月以降は現行の健康保険証は使えず、マイナ保険証でしか受診できないといった誤解が生じています。こうした誤解により、現行の健康保険証は捨ててしまう可能性や、12月以降、使い慣れていないマイナ保険証を持参する患者が殺到し、医療機関での受付トラブルが多発する可能性があります。先ほどの全国保険医団体連合会の調査では、マイナ保険証のトラブルへの対応策として8割近くの医療機関がその日に持ちあわせていた現行の健康保険証で対応しています。
そこで伺います。現行の健康保険証は12月2日以降も有効期限までは引き続き使えること、窓口で読み取り不可などのトラブルが発生した時は現行の健康保険証で受付ができるなど、正しい理解が進むようポスターやチラシなどで情報を周知する必要があるのではないでしょうか。
A 健康福祉部長

※2024年10月9日で掲載した議事録要旨の一部に不備がありました。お詫び申し上げます。事務局渡邉