2024年10月24日 2:24 am
カテゴリ: その他
県立高校の体育館におけるエアコンの設置について
Q 中川地球沸騰化といわれる中、厳しい猛暑の中で生徒の熱中症を防ぎ、体育の授業に支障が生じないようにするには、県立学校の体育館へのエアコンの設置は避けて通れない問題となっております。県内のある県立学校では、今年の夏、実際に部活動だけでなく授業や集会などができず教室で自習する事例が起きていると伺いました。今は、なるべく座学を夏場にまわすなど工夫が可能ですが、今後、夏の猛暑はさらに厳しさを増すと言われており、こうした現場での対応にも限界が生じます。岐阜県の県立学校体育館におけるエアコンの設置状況は、県立特別支援学校で89%まで進んでおり、令和8年度に設置が完了する見込みと聞いております。しかし、普通学校での設置はまだ進んでおらず、今後岐阜県内全ての高校に設置すると、約70億円ほど財源が必要とのことです。今後は、特別支援学校への設置完了を見据え、普通学校への設置についても計画的に進める必要があると考えます。
そこで2点、教育長に伺います。
(1)暑さで体育館が使えない実態について
暑くて体育館が授業で使えない事例が出ていると聞いていますが、どのように実態を認識されているでしょうか。A 教育長
県立高校における授業や部活動を行う際の熱中症対策は、暑さ指数、いわゆるWBGTを目安に判断しております。WBGTが31度を超える場合には、原則、活動中止を検討することとしております。この夏、体育の授業では、体育館での実技を空調設備のある室内での学習に変更したり、また部活動においては、その内容や活動時間を変更するなど、生徒の健康に配慮した対応を取ってまいりました。こうしたことから、今後、今年のような猛暑が続くことを考慮すれば、夏季の体育館における活動のあり方、空調設備の設置の必要性について検討する必要があると考えております。
(2)エアコンの必要性と計画的な設置について
Q 中川2点目です。授業ができないことは教育に関わる問題だと考えます。エアコンの必要性についてどのように考えているのか。早期に設置が進むよう時期を明確化し計画的に進めるべきではないかと考えますが、教育長の考えをお聞きします。
A 教育長
毎年6月から9月にかけて、高校の体育館では、体育の授業や部活動、文化祭など、様々な活動が展開されております。部活動は大会に合わせて練習をするため、練習日程や内容の変更が困難であり、文化祭については、3年生の進路決定を考慮したスケジュールの都合上、9月上旬の開催が多く、夏季における体育館の使用は避けて通れない状況です。
しかし、県立高校の体育館は、屋根の構造上、断熱性が乏しく冷房効果が低いこと、さらに小中学校の体育館に比べて建物の空間が広いことなどから、大規模な空調設備が必要となります。このため、設備の設置費用が高いうえに、設置後の継続的な維持管理コストも掛かります。そのため、設置については、他県の状況に加え、猛暑が続く県内各地の気象状況や体育館で行われる様々な活動への影響も考慮しつつ検討を重ねてまいります。
Q 再質問 中川
お答えいただき、ありがとうございました。いろいろ検討もされていて、さらにはコストやいろいろ課題があって難しいと、そのあたりの事は感じられました。しかし、かなり以前からそのような答弁をされています。私、調べたところ、以前の安福教育長の時に同じように、いろいろ課題があって、全国の事例を把握していくという事でした。今回、計画的な設置と申し上げたのは、かなりお金がかかってくるので、そういう意味では、どこを優先して進めていくのか、一気に進めるのかなど、具体的な検討に移るべきではないか。そろそろ時期を明確にして進めるべきだと思います。特別支援学校の設置が、あと2年、令和8年度に完了するという事なので、時期について、お聞かせください。
A 教育長
私も20年前までは教員をしておりまして、特に文化祭においては、ステージの担当をしておりました。ステージといえば、演劇だとか音楽だとかそうしたものをするときに、子供たちは暗幕を閉めたがります。そうすると、あの真夏の中で暗幕を閉める、風が通らない、ステージ上はいつも40度を超えていたのではないのかなと思っています。そうした経験を踏まえて、先ほど申し上げたように本当に必要性については、私としては実感しているところです。
さて、そうした中で、真っ先に付ければ良いのですが、計算しますと、昨日のお答えにもありましたが、63校高等学校があるうち、1校あたり1億円以上かかると。今の概算では70億円を超えるのかなというふうに考えているところです。
さらに、エアコン設置という整備の性質を考えれば、これはどこの学校だけに付けて、どちらかの学校には付けない、そうしたものではないというふうに考えております。そうしたことを考えると、現在のところ、国からの補助も無い中、全て県でこの費用を賄わないといけないということを考えると、先ほど申し上げたことの繰り返しになりますが、慎重に検討を進めているということです。とはいうものの、先ほど申し上げたように、その必要性については十分に感じているところですので、今後、その時期、いつにするのかということも含めながら検討を進めてまいりたいと思っております。