中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

12月議会討論

2019年12月21日 11:56 am
カテゴリ: 活動報告

中川ゆう子の12月議会討論

議第143号、知事および副知事の給与に関する条例の改正

これは知事・副知事・県会議員など特別職の期末手当を引き上げる内容です。

「人事委員会の勧告に準じて引き上げる」という説明でしたが、人事委員会勧告はストライキ権を持たない一般職員に対して行われるものであり、知事、副知事、議員は人事委員会勧告の対象ではなく、引き上げすべき理由はありません。

影響額は全体で年間266万円ですが、今回で5年連続の引き上げです。平成26年度と比較し、年間で1400万円を超える引き上げ額になります。

県の厳しい財政状況の中で、県民から寄せられる福祉ニーズに答えるため、県各部は経費節減の努力や、事業費の拡大を断念している中で、この財源こそそういったところへ充てるべきではないでしょうか。

さらに、先日、日銀が発表した大企業の製造業の景気判断指数は4期連続の悪化、消費支出の悪化、飲食店事業者の倒産件数はすでに先月までに前年を上回るペース、など10月の消費税増税を受けて経済指標が軒並み悪化しているタイミングで、なぜ期末手当の引き上げを決断されるのか、理解できるものではありません。

あわせて第137号の補正予算中の関連予算についても同じ理由で反対します。

議第146号 岐阜県教育委員会の職務権限の特例に関する条例

平成29年度より、教育委員会にあった社会教育文化課がなくなり、知事部局に県民文化局として、組織改編が行われました。

今回、法改正によって移管が可能になったとしても、社会教育行政には、教育委員会と同様に自主独立性が求められており、特に博物館や図書館には、図書や展示、資料収集においてその時々の知事の政策やブームに流されることなく、一貫して政治的中立性であることが要請されています。これは現在だけでなく、10年後であっても、この議論を知らない次の世代が県政に携わることになった時でも、脈々と受け付くべき重要な部分だと考えます。

常任委員会でこの点について質問させていただきました。今後検討したいという前向きの答えはあったものの、組織改編から3年たったにも関わらず、具体的な方策はなく、このような状況では賛同できません

議153号 徳山ダム上流域の山林の取得について

意思決定する徳山村の廃村後、旧徳山村村民との約束を反故(ほご)にする形で、山林取得がすすめられてきたことに、反対です。

請願第5号 日本政府に核兵器禁止条約の署名と批准を求める請願

核兵器は人類全体に対する脅威であり、日本のヒバクシャの声が世界各国を動かし始めております。

核保有国と非保有国との橋渡しとは、核兵器を無くすべきだという明確な意思表示があってこそできるものです。国と国との交渉に、自国の立場を明確にしない交渉などありえません。

さらに、核保有国であるアメリカ国内の議会からも、核廃絶を求める決議が挙げられております。

日本も同様であり、核保有国に対しものを主張しない日本政府の姿勢に対しても、全国の議会から国への意見書提出は増えています。

請願には全国424議会とありますが、それ以降も増えており、昨日(2019/12/18)現在で意見書採択は430自治体に上りました。

岐阜県議会では不採択が続いておりますが、私は岐阜県議会からも意見書採択すべきと考えます。

請願第6号 35人学級の前進、保護者の負担軽減、教育条件の改善を求める請願

35人学級は最終的には国でもすすめるという方向性はもっているものの実際には進んでいないため、各県が率先して独自予算で充実させており、岐阜県は全国的にも遅れております。今年は、岐阜市においていじめが原因と思われる中学生の自死が起こり、子どものSOSを受け止めきれない教育現場の余裕の無さが浮き彫りになりました。少人数学級で教員が子どもひとりひとりに向き合えるような環境整備こそ求められています。さらに、岐阜県市長会からも、今議会に中学2、3学年での35人学級相当学級編成制度の要望など、同様の趣旨のものが、陳情として提出されております。多くの県民と首長のみなさんの要望です。

本請願には、さらに特別支援教育の充実についても要望されておられます。

本県は特別支援学校を増やし力を入れてきましたが、特別支援学校を希望する子どもたちのニーズに学校整備がまだまだ追いついていないのが現実で、教育環境や条件の整備は重要と考えます。自治体からの要望も強く、各務原市では、毎年、特別支援学校の設置について要望が出されてきました。先日、各務原市が独自で学校建設を検討する方針が明らかにされましたが、これは本来責任をもつべき岐阜県に代わり、現状を重く見た各務原市が住民の声を受け止められたのだと思います。うれしい決断ではあるものの、本来は県が受け止めるべきで、非常に複雑な思いを持っております。ぜひ、特別支援学校の教育環境充実や教員の正規採用を増やすことを、要望します。

最後に、本請願は28,985筆もの署名とともに提出されており、これらは学校現場や子育て世代のみなさんが駅前や口コミで一筆一筆集められたものとのことです。内容をお含みいただき、採択を求めます。

 

 

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