中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

2026年度岐阜県議会第1回定例会(3月議会)議案の討論の追加

2026年9月14日 6:44 am
カテゴリ: 活動報告

※お詫び 2026年3月議会の議案に対する討論が一部漏れていました。お詫びいたします。(事務局渡邉)

議第1号議案 令和8年度岐阜県一般会計予算

2点述べます。県が今年度行った県政世論調査では「前年より生活が苦しい」という回答が「変わらない」という回答を4年連続で大きく上回るという、過去にない厳しい結果が出ています。それだけ県民の中には多くの福祉や教育へのニーズがあると感じています。

県では新年度の予算編成にあたり1200事業にわたる事業見直しが行われたと聞いています。収支改善効果額42億とのことです。

事業見直しは、効率化や新たな生活応援策のための財源を生み出すという重要な効果も期待でき全否定するわけではありませんが、本当に県民サービスの向上につながるものなのか疑問が残る見直しも一部で見られます。

国による児童手当の対象拡大を理由に、中学3年生に支給していた高等学校就学準備等支援事業費補助金を廃止されました。そもそも高校進学時にかかる経済負担(いわゆる隠れ教育費)が重いことが問題でありこの問題を解消していくためにやるべきことがあったと思います。たとえば新年度からタブレット端末が原則個人負担化されますが、浮いた予算でこうした負担軽減策を検討できなかったのでしょうか。他にも、国の出産一時金充実を踏まえ、第二子以降の出産祝い金を廃止されました。

このように国の制度が拡充されたことを理由に県の支援を廃止してしまったら、事業見直しの目的である県民サービスの向上とは言えません。特に強調したいのは、事業見直しの要因となった県の厳しい財政状況は、生まれてくる子どもや高校生には責任がない事であり、子どもに関する予算の削減、制度の縮小には慎重になるべきだと考えます。

2点目として、こうした事業見直しが行われる一方で、以前として県債への依存度の高い事業が続いているという点について申し上げます。

東海環状自動車道およびアクセス道路建設事業 約85億4000万、その財源の約81%が県債です。新丸山ダム建設事業、本体工事と付け替え道路整備、内が谷ダム建設事業 本体工事等で事業費合わせて約35億5000万円。これらのダム建設でも県債の割合は約63.31%と大きく、長らく県財政を圧迫してきました。長年積み上がった県債の返済、公債費について県は、今後、年約50億円づつ増加すると想定しています。事業見直しで42億円の収支改善を生み出しても、その効果以上に借金の返済額が増えていくという状況です。

今回の事業見直しによって構造的な収支改善には至っていないと認めていらっしゃいますが、これら県債の依存度の高い事業を、県財政の実情を考えてスピードを落とす等、根本的な打開策が必要だと思います。

議第4号議案 令和8年度岐阜県国民健康保険特別会計

令和8年度は保険料水準統一化、段階的に医療費水準を反映させない算定方式に向けた3年目となります。

問題は、国の財政支援が十分でない中で進められてきたため、医療給付費が少ない市町村が高い市町村を財政的にカバーする事になり、医療費をあまり使っていない市町村ほど保険料が引き上がるという矛盾が出ていることです。もともと、加入者に低所得者が多いにもかかわらず高い保険料という構造的な問題を抱えており、負担の公平性の観点から、協会けんぽと同水準まで保険料を引き下げる国の財政支援が必要です。当面、県の一般会計からの繰り入れなども検討すべきと考えます。

議第9号議案 岐阜県徳山ダム上流域公有地化特別会計予算

旧徳山村村民がダムで村が水没したあとでも自分が所有する山林に立ち入るため道路整備が約束されていましたが、これが反故にされ進められた公有地化事業です。事業そのものに反対しております。

議第10号議案 岐阜県県営住宅特別会計予算

これまで入居率の低い県営住宅を対象に2度にわたる集約化・縮小化が行われてきました。新年度は集約化後の解体工事が行われると聞いております。二度にわたる集約化は、再度の転居を求められるなど、安心して住み続けられるかどうかも分からない状況であったとの声がありました。当初の狙いであった入居率の改善も見られません。

県営住宅は住宅のセーフティネットです。今後は、入居率の改善のために、バリアフリー化や住環境改善に向け優先的に取り組むとともに、必要な管理戸数を明確にした上で、入居者が振り回されることのない計画的なとりくみを求めます。

議第28号議案 物価高騰による使用料等の見直しに伴う関係条例の整備に関する条例について

事業見直しの中で、歳入確保策の強化として県有施設などの使用料・手数料の見直しがあげられています。31条例にわたって行うというもので、これによる影響額は8,187万円とのことです。

この中で、営利目的の企業や事業所などが各種手続きをするためのものと、一般県民が教育や文化に触れる機会、集うための場所、これらは分けて整理する必要があると考えます。

たとえば、岐阜県博物館、岐阜県美術館、岐阜県現代陶芸美術館、岐阜アリーナ、福祉友愛プール、ぎふ木遊館などは、県民が日常的に、文化芸術を楽しみ、スポーツをする貴重な場であり、経済的な負担をかけず大いに使ってもらえるようにするのが施設の本来の目的です。博物館法では。公立博物館は、維持運営のためのやむを得ない事情がある場合を除いて、原則入館料を徴収してはならないとなっています。

先ほども申し上げましたが、事業見直しの目的は県民サービスの向上と説明がされてきました。入館料をあげることが県民サービスにつながるとは考えられず、県民が日常的に利用する文化芸術、スポーツなどの施設も区別無く一律に引き上げることには同意しかねます。

議第38号議案 岐阜県国民健康保険法施行条例の一部を改正する条例について

国民健康保険に「子ども・子育て支援金」を上乗せして徴収するというものです。子育て支援は重要ですが、本気で子育て支援を強化するのであれば、税でも保険料でもないものを医療保険に上乗せして徴収するのでなく、国庫負担でしっかり対応すべきです。

この方式がまかり通ってしまえば、医療と無関係な政策まで、保険料に上乗せされ流用することが実質認められてしまうと言うことであり、加入者の医療を支えるという医療保険制度の枠組みも大きく崩れます。

また、所得が同じでも、協会けんぽと国保など入る保険によって支援金の負担額が変わり、低所得者が多い国民健康保険の方が、支援金が重くなり、たとえ収入が0であっても、非課税であってもかかるという仕組みも、税とはことなり不公平です。社会保険料の負担が年々重くなり、社会保険料の負担軽減を求める声が大きくなっていますが、引き下げどころか全ての医療保険で引き上げとなります。そのためメディアでは「実質的な独身税では」との批判も出ておりました。

本議案は国の法改正によるものですが、子育て支援の財源は税であり国庫負担で対応するのが筋だと思います。国保の事業主体である県としても、極めて異例となるこの仕組みに対し、是正を国に求めて頂きたいと申し上げます。

議第40号議案 岐阜県農業大学校授業料等徴収条例の一部を改正する条例について

授業料の値上げは1.6倍という大幅引き上げです。先ほどの第28号議案、各種料金の引き上げで申し上げたことと同様の理由で反対いたしますが、一点付け加えますと、農業を岐阜県の基幹産業として位置づけていく必要があり、その大前提は人材育成に立脚した農業だと思います。岐阜県農業大学校は、年間300時間の実習を含む1200時間の授業時間、多岐にわたる野菜、果実の栽培、家畜の飼育など充実した教育内容を維持されており、卒業生の85%が農業者や農業指導者の道を選ぶ、岐阜県の農業振興の中で大きな役割を果たす存在です。岐阜県では、「新たな農政の基本政策」が策定され、新年度からいよいよ本格スタートというタイミングであり、この判断は非常に残念です。

請願第39号 長良川河口堰の運用見直しとゲートの試験的開放の議決を求める請願

河口堰完成から30年が経過しました。現在の長良川の河川環境の実態をどうとらえ、これからの長良川河口堰をどう運用してくべきか、改めてこれらの課題について先送りせず真正面から検討すべき節目がきていると考えます。

愛知県長良川河口堰最適運用検討委員会は、これまで河口堰を開門し、汽水域の生態系を復活させることを提言しています。今月、この愛知県の検討委員会が主催したシンポジウムに、初めて水資源機構 揖斐川・長良川総合管理所や中部支社の方も登壇されました。

愛知県知事は「河口堰にはいろんな意見がある。管理する水資源機構さんの参加は意義深い」と前向きに評価されたことが報道されているように、それぞれの立場や考え方がある中で、これからの河口堰の運用について話し合われたことは清流長良川を取り戻す上でとても重要なことだと思います。

さきほど不採択の理由として、ゲートの開放により塩害が懸念されると報告されましたが、しかしその根拠は4半世紀前の計算技術で作成された図面であり、少なくとも現況の河床(かしょう)データや実態に即した解析データをもとに検討すべきです。すでに河口堰の管理者と愛知県の検討委員会では対話が始まりました。岐阜県議会としても、請願を受け止めて、まずは請願にあるような実証的調査をすることが必要なのではないでしょうか。

請願第40号 消炎鎮痛剤や抗アレルギー剤など、薬の追加負担を行わないことを求める請願書

検討されている対象品目は、解熱剤や鎮痛剤、胃炎の薬、目のかゆみ充血に効く目薬など1,100品目にのぼるとされており、ほとんどの方が何らか処方されたことがあったり、日常的にお世話になっているものであり、その影響は広範囲に及びます。

追加負担を含めた実質的な窓口負担は、医療保険が3割負担の方は5割に、2割の方は4割、1割の方は実質3割負担に増加するとのことです。これによる現役世代の保険料軽減効果は月約66円ほどだということも明らかになりました。

不採択理由としてあげられた「医療制度の維持」ということは理解できますが、高い社会保険料を払っているにも関わらず、必要な時には窓口負担は重くなる一方では、加入者にとって公的医療保険の意味合いはどんどん失われます。それこそ制度の役割、根幹にかかわる問題です。請願の趣旨は妥当なものであり、採択すべきと考えます。

請願第41号議案 「高額療養費制度の自己負担限度額引き上げの白紙撤回を求める」ことを国に求める請願

私自身、様々な相談をうける中で、現役世代の方からの相談で本当に深刻なのは、突然のがんや脳梗塞など重篤な病気です。精神的なショックや治療による身体的負担はもちろんですが、大きいのは経済的な問題です。個人事業主やフリーランスは、事業縮小や休業、廃業。企業の従業員の方も、勤務時間の短縮、休職、退職を余儀なくされます。収入が激減し、またはゼロになる中で、子育てや教育費、住宅ローンや家賃などの住居費をどうやって払っていけばよいかと途方に暮れる方もいらっしゃいます。現在の高額療養費の自己負担上限額であっても、治療が長引くならどうなるだろうと先の見通しのない中で、貯金がどんどん減っていく中で不安を抱えながらの治療というケースも少なくなく厳しいのが現状です。

今や2人に1人が一生のうちにがんが見つかり、現役世代の4人に1人ががんが見つかると言われている時代だと言われていますが、こういう重い病気の発覚という、人生の一大事のときこそ、生活と治療をしっかり続けていくことができ希望を見いだせるためにあるのが、公的医療保険制度だと思います。

いま検討されている上限引き上げで、保険料の軽減は月約116円ほど。制度利用者への聞き取りでは、上限引き上げが行われたら、子どもの進学を諦める、治療を諦める、との回答が目立っています。現役世代にとって保険料の軽減額はわずかですが、万が一の時のリスクは増大するのがこの高額療養費制度の見直しであり、請願を採択すべきと考えます。

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