中川ゆう子

中川ゆう子岐阜県議|日本共産党

2026年岐阜県議会第1回定例会(3月議会)議案討論議事録

2026年4月19日 4:05 am
カテゴリ: 活動報告

県議第2号 自衛隊員の処遇改善および退職自衛官の再就職促進に関する意見書について

この意見書は、自衛隊員の処遇改善、再就職促進を国に求めるものになっています。自衛隊員の処遇改善はこれまで日本共産党としても賛成してまいりましたし、実際に、かつて無い自衛官の処遇改善が行われ、30を超える手当等の新設、金額の引き上げが進められています。しかし自衛官の応募が少なく定員割れが続くという根本的な問題は、処遇改善では解決していないことが明らかになっています。

これは自衛官の応募数、採用数、中途退職者数の推移から見る必要があります。自衛官の応募数、採用は2014年と2024年で比較すると、この10年で約4割減となりました。さらに自衛官の中途退職者数は、2021年から年間5000人を大きく上回る高い水準で推移しています。防衛省の防衛力変革推進本部での資料によると、「1万人採用してもその半分が中途退職している」「中途退職者のうち5年以内で退職するケースが約5割」と明記されています。

応募者数が大きく減った2015年度は、これまでの個別的自衛権から大きく転換し、集団的自衛権の行使容認が閣議決定された時です。さらに、2022年度から23年度にかけても大きく減少していますが、22年12月には、敵基地攻撃能力の保有などを盛り込んだ安保3文書が決定、加えて元陸上自衛官が自衛隊内で受けた性暴力の告発ハラスメント被害を受けた現職自衛官の国賠訴訟も起きております。この時期から退職者が増加し5000人台を超え、翌年には6000人台を超えました。

さらに、募集を強化したことによる弊害も出ています。本人の同意無しに自衛隊に個人情報を提供したとして、2024年には奈良県の当時の高校生が、そして明日、岐阜県の現役高校生が国と市を提訴するとのことです。

意見書案では、定員割れについて「安全保障環境の変化などの外的要因も影響している」と書かれているように、要因は処遇だけの問題ではありません。性暴力やハラスメントに加え、重大な問題として、これまでの「専守防衛」とは大きく異なる、集団的自衛権の容認など、政府の自衛隊の位置づけの変化があると考えます。自衛官の多くが、災害救助や専守防衛という本来果たすべき役割に強い使命感を持っておられます。

しかし、こうしたこれまでの役割から外れ、他国の戦争に巻き込まれる危険が現実的なものになっていると感じている事が応募数の減少と退職者の増加ではないでしょうか。

意見書案では、応募者数の減少や退職者の増加が大きな課題だとしていますが、本気で改善をもとめるのであれば、これら自衛隊が直面している本質に関わる問題こそ触れるべきだと思います。以上の理由でこの意見書案には賛同できません。

県議第3号 安定的な皇位継承にかかる国会議論促進を求める意見書について

この意見書案は、天皇の制度は男系男子で継承されることが前提になっていますが、2017年の「天皇の退位に関する皇室典範特例法案」の付帯決議では「女性宮家(みやけ)の創設は重要な課題であり、検討し、速やかに国会に報告する」とされました。女性天皇、女系天皇について報告することも求めています。

天皇について定めた憲法第1条では、天皇は「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」としています。日本国民は、当然のことながら男性、女性、多様な性を持つ国民で構成されています。その統合の象徴を男性に限定する理由はありません。

現在の国会議論は、男系男子で継承されることが前提となった有識者会議の報告がまとめられ、それをベースに議論が進められようとしており、この意見書はその立場で議論促進を求めるものです。

しかし、女性、女系天皇の案も排除せず議論を求める事こそ、過去の国会での付帯決議、憲法の条文に照らし、合理性があると考えられます。以上の理由でこの意見書案には賛同できません。

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