2025年3月18日 1:33 am
カテゴリ: 活動報告
1、県民生活の実情に対する知事の所感と予算編成について
質問 中川

江崎知事には初めての質問ということで、今回5項目通告しておりますが、最初から4項目目までは全て江崎知事に質問させていただきますので、よろしくお願いします。
まず初めに、県民生活の実情に対する知事の所感と予算編成について伺います。
新年度予算案は、骨格的予算の要素を持ちつつ、古田県政を引き継ぎ、足りない部分を増やして江崎カラーを出したと説明しておられます。そこで、6月補正予算を見据え、質問いたします。
県民生活の実情を表すものの一つに、毎年、県が行っている県政世論調査があります。昨年に比べ「暮らしが苦しくなった」と回答した方が、「前年と変わらない」という回答より3年連続で多くなっております。5割を超えております。多数の方が前年以上に苦しいと3年続けて回答されているわけですから、物価高の影響によって暮らしは危機的状況だということが表れていると思います。
江崎知事は「安心とワクワク」というタイトルで、10の目標の実現を目指して政策を進めると説明されました。
安心とは、不安を取り除くことから始まります。先ほどの県政世論調査で県民が「不安を感じていることは何か」というと、1位が健康・体力、2位が収入・貯蓄、3位が介護という回答です。これまでの岐阜県政の課題が表われていると感じております。
地方自治法第1条2項にあるように、地方公共団体の一番の使命は、「住民の福祉の増進を図る」ということです。県政世論調査で見えてきた県民生活の実情と照らし合わせると、10の目標には健康や福祉の要素が少ないと感じております。
健康、体力、物価高の中での収入、介護への不安を持つ方々を支える福祉施策、生活支援の充実は、基本的な政策の柱として欠かせないのではないかと考えております。
そこで、知事に質問です。こうした県政世論調査から見える県民生活の実情をどのように受けとめ、当初予算に反映されたのでしょうか。
また、今後どのように補正予算で補強されるのか、お考えをお聞きいたします。
答弁 知事

ちなみに、ご指摘の県政世論調査でございますが、回答者約1,700人のうち、約半数が60歳以上、約3割が70歳以上となっておりまして、比較的年齢層の高い方を中心にご回答いただいておりまして、これは実は私がお話を伺った方々の年齢層ともほぼ一致している感じがしております。そうした声も踏まえまして、今回「目指すべき10の目標」をまとめたところでございますけれども、この中には予算として、高齢者の生きがいと健康づくりの推進事業、さらには働く環境づくりに取り組む事業者への支援事業といったものを組み込んでいるところでございます。
今後更に、健康面におきましては、高齢者が喫茶店のモーニングサービスに通うことで健康を維持する「岐阜モーニングプロジェクト」を推進するほか、収入の不安に対しましては、先ほどご指摘のありました短時間労働、「働いてもらい方改革」を推進することによって、働きたい方が誰でも無理なく働ける環境を整備してまいりたいと考えております。
その一方で、県民の皆様の切実な声を踏まえまして、直ちに取り組むべき案件として、今回、令和7年度当初予算の段階で、まずは双子、そして三つ子といった多胎児の育児をされている方々から、本当に大変だという声を聞いておりましたので、この負担の大きさを踏まえた支援策ということで、今回、多胎児全ての子どもに対応できるよう資金的な手当てをさせていただきました。
そしてもう1つは、児童養護施設でございますけれども、ここに入所する児童の方々が、経済的な理由から進学を諦めてしまうケースがある。特に自分の能力を活かして、芸術分野にいこうと思っても、その楽器や画材が揃えられないので、生活費だけで力尽きてしまって、断念するという声が非常にありました。なので、今回そうした声を受けまして、進学や就職準備のための新たな給付制度を直ちに設けるとしたところでございます。こうした事業の状況を確認しながら、必要に応じまして補正予算などで更に対策を強化してまいりたいと考えております。
再質問 中川

答弁の中で、県政世論調査のことも仰っていただきましたが、確かに高齢者の方が回答者に多い。私はそれを、それだけ高齢者の方の中でニーズが高いんだというふうに、私自身は受けとめました。それだけ切実でないかということです。先ほどのご答弁では、健康づくり、それから生きがい、働きがい、高齢者の部分、そう仰ゃいましたけれども、もう一方で、実際に病と闘っている方、それから病気とともに歩んでおられる方、また、年を重ねれば常に元気でおれない、健康づくりといっても元気でおれない方もあります。目も悪くなりますし、耳も悪くなる。そういってあちこち悪くなって病気と闘っている、現在健康でない方、そういう方にこそ、私は支援をするのが行政の役割、福祉、医療の出番ではないかというふうにも感じております。
その点について、今回ご答弁がなかったので、伺いたいと思っております。先ほど、今後の補正予算の編成について対応していきたい、色々検討していきたいということですが、こうした視点も必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
答弁 知事
高齢者が多いという中で、特に健康を害しておられる、病気と闘っておられる方々に対する対応でございますけれども、この国は所得その他にかかわらず、すべての人が同じ最高の医療を受けられる、そういう制度になってるというのは、ご案内の通りでありますし、特にそういう方々にいかに手厚い支援を行っていくのかと、これはまさに国を挙げた大きなテーマであります。そのために、その手厚いところを国に求めていくのは当然なんですけれども、県としてやれることは、その制度が生き残れるためにも、より健康である時間を長くすると、そちらの方に力を入れるんだということを、先だって答弁させていただいたところでございます。
従いまして、今後、県民の皆様の声を踏まえて、さらにそうした病気と闘う、その中でのいろんな困難がある場合については、国の方に制度の手厚さを求めていくことになると思いますので、そうしたことも含めて対応してまいりたいというふうに考えております。